貴族の性
「美味しかった。ありがとうねエレボス」
「お粗末様でした」
「はは。これならエレボスも寮生活では困ることがなさそうだな」
「寮生活では自分で料理を作るんですかお父様?」
エレボスがそう聞くと
「エーテル王国立学園だけね。他の学園は学食があるのだけどあそこだけはそう言うルールなのよ。最低限自分の生活はできるようにっていう教育なのよ」
「へー、貴族なんてフレデリカみたいなメイドさんがそう言うことやってくれるのに、、、なんで?」
エレボス学部を傾げると
「お姉ちゃんも気になって学園長に聞いてみたんだけど、エーテル王国の歴史だって。別に悪いことではないしそのまま残してるらしいわ。現によく言われる格言の一つに{エーテルの人間を図るならその者の料理を食べてみろ}って言う言葉があるらしいわ」
エリンがそう答えた
「そうなんだ。ありがとう」
「いいのよ。それよりも学園の話になったしその話を」
「そうだな」
ラオスは息を整えると
「エレボス。わかっているかと思うが来年から学園に行ってもらう。その場合、お前がベルムート家の長男として公表することになる。私がお前のことを秘匿していた理由は聞いているか?」
「はい。フレデリカから、、、私と同じ年に第一王女が生まれたため万が一にも王家とのつながりを作らないため。でしたよね?」
「ああ」
「、、、一つ気になったのですがそんなに心配することなんですか?公爵と侯爵家の家数を考えたらこちらから近づかなければ問題ない気が」
「そんな甘くない。貴族社会って言うのはお前が想像しているよりははるかにどす黒い」
「学園に入ったらすぐにわかるわよ。それこそ入学パーティーでね」
ラオスとエリンは心底嫌そうにそう言う
「派閥争いがひどいのよ。表には出ずに蹴落とし合って裏切りも裏取引も少なくない、、、そう言う世界なのよ」
「っ!そこまで」
(そんなヤバいのかよ)
エレボスは唖然とした だが
「ちなみに私はそう言うのめんどくさいから喧嘩売ってきたりした人は全員校内戦で徹底的にボコボコにして悪魔術式で逆らえないようにしたから」
エリンは笑ってそう言った
「っ?!それ大丈夫なのか?!!」
「大丈夫よ。悪魔術式の部分は私の固有魔法ってことにしてるし、行動自体もこんな辺境の侯爵家の娘の行動なら問題ないからね」
「、、、なるほど」
(姉さんやばいな)
エレボスは自身の姉の恐ろしさに思わず笑ってしまうのであった
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