アーデン魔国の脅威

エレボスのその答えに

「正解です」

フレデリカは正解と告げた

「悪魔教団の教祖は固有魔法で他者の悪魔契約の{代償}に干渉できるんです。例えば{代償}に寿命を要求したら自身が他者から奪った寿命を代わりに払って契約を結ばせます。この力の結果、悪魔教団はほぼ全ての悪魔術師が対価を支払わずに悪魔という人の身に余る大きな力との契約を結んでいるのです」

「、、、チートだろ」

「しかも2000年は確実に生きているので戦闘技能も魔法技能もこの世界最強でしょうね。しかも悪魔契約もありますからね、、、圧倒的な強さでしょうね」

「あ、そうなると、教祖が契約している悪魔って何なんだ?」

エレボスがそう聞くと

「原罪の悪魔、、、傲慢の大罪を冠する大悪魔ルシファーですよ」

フレデリカはほんの少し声を震わせてそう答えた

「ルシファーか、、、」

(前世でも超絶有名な悪魔だな。サタンとルシファー、、、同一視する考えもあるがこの世界では違う。となると)

「そうなると大罪司教は6人、、、いや昔一人エクレアの叔母さん達が倒してるから5人か」

「はい。教祖の傲慢と殺した強欲を除く{怠惰・嫉妬・憤怒・色欲・暴食}の5司教が居ますね。まー、大罪司教なんて正式に表舞台に出てくるのは数十年に1回ぐらいですからね」

「ん?正式に?」

フレデリカのその言葉にエレボスが聞き返すと

「大罪司教は基本的に教祖の補佐や他の司教の統括とかが仕事なんですけどそこまで忙しくないんですよ。だから暇な時間に各々の行動を行うんですよ。例えば暴食司教は世界中の食を追及したり、色欲司教はそういうことをしたりと、、、そんな感じで正式ではない活動で表舞台に出てくるんですよ」

フレデリカは嫌そうにそう答えた

「なるほど」

(災害じゃねえかよ)

「まー、その回数も司教によっては正式な活動よりも少ないの居ればむしろ幸せを生み出す司教も居るんですよ」

「幸せを生み出す??」

意味不明な単語にエレボスは困惑する

「さっき言った色欲司教の行動は具体的には荒くれ者や下級以下の人生を送っている人と行為をやってそのまま悪魔教団の信徒にして自分の手駒にするっていう、、、幸せを生んではいるんですよ」

「そ、それたしかにそうだけど一番ヤバくないか?」

「色欲の司教はそれが理由で教祖の次に危険視されてますよ」

「なるほどな」

(悪魔教団、、、アーデン魔国は少なくとも悪魔術式や闇魔法とかのすべてがしっかりと使えるようになるまでは関わりたくないな)

「ってもう関わってるのか」

「それにしても」

「どうされました?」

「今後、俺はどうなるんだろうなって。この家の家督を継ぐのか、、、それとも姉さんが継いで俺はどこかの貴族に婿入りするのかとか色々と考えちまってな」

エレボスはそう漏らす

「なるほど、、、」

(、、、エリンのことも考えると、数年もすればエレボスは、、、となると戦闘技術もそうだけど、、、うん)

「エレボス様、一つ提案なのですが」

「ん?」

「    しませんか?」

「え?!」


これにて{ 黒薔薇の姫と悪魔}の物語はおしまい

次に始まるは{神と悪魔の舞踏会}

神の正体と悪魔の覚醒という物語という名のダンスが舞踏会で行われるそんなエレボスが失うだけの物語

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