アーデン魔国の秘密
「ところで、エレボス様って悪魔についてどこまでご存じなんですか?」
ふとフレデリカが聞いてきた
「魔教司教の階級、悪魔術師について、悪魔契約の種類あと召喚方法だ」
「そうですか、となると、、、魔教司教についてもう少し教えますね」
「ん?ああ」
(なんかあるのか?)
「{魔教司教は悪魔と本契約をしている}これはご存じだと思います」
「ああ。それは知ってる」
「本契約を結ぶのには悪魔が要求する{代償}が必要」
「それも知っている」
フレデリカは淡々と問いを出してくる
「では、エレボス様が闘った伯爵司教が本契約を結んだ代償は何だったと思います?」
そしてそう問いを出す
「え?」
その問いにエレボスは固まる
(言われてみれば、、、肉体関係は問題なさそうだったし、なんか問題があったようにも見えなかったな)
「わからない。特に何か問題があったように見えなかった」
「ふふ。正解は無いです」
「はぁ?!な、無いってどういうことだよ?仮契約ですら{対価}を払わないといけないんだ。本契約に{代償}無しはおかしすぎるだろ」
エレボスは困惑する
「はい。普通は絶対に無理です。{対価}も{代償}もなしに本契約なんて絶対に無理です。ただ、その絶対を覆しているのがアーデン魔国の国王にして悪魔教団の教祖なんですよ」
「教皇の力?」
「教祖ですよ」
「え?アーデン魔国の国王なんだろ?教祖って言うのはその宗教を作った開祖のことを指す言葉だろ?アーデン魔国って確か2000年前ぐらいにできた国だろ?」
エレボスがそう指摘すると
「ええ。だから教祖で合ってますよ。2000年前からずっと国王として国を導き教祖として悪魔教団で魔教を教えている女ですよ」
フレデリカはそう言った
「、、、2000年前ずっと生きてるってことか」
「そうゆうことです。ちなみに長寿で有名なエルフ族でも1000歳超えたら長寿っていうレベルです」
「マジか」
「それなのに魔教教祖の情報は{女である}ということと{固有魔法}と{契約している悪魔}の3つしかわかっていないんですよ」
「2000年でそれだけ」
「ええ。そして魔教司教が本契約を{代償}無しでできる理由が教祖の{固有魔法}と{契約している悪魔}なんですよ。教祖の{固有魔法}は代行権限オルタナティヴという魔法で、自身と繋がりのある人物と力などを貸し借りできる力です。魔力や寿命、、、自分の持っている魂とか」
「、、、まさか!」
エレボスは気が付いた {代償}を払わずに本契約をできる理由を
「悪魔契約の代償をそれで払ってる?!」
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