エルピス家

「さっきの女の人の声の主がエクレアのお母さんなのか?」

「ええ。旧姓はエルピス・メーテリアっていうのよ」

エクレアは少し誇らしげにそう言う だが

「え、エルピス?えっと、、、有名なのか?」

エルピスという家名に全く聞き覚えが無く首を傾げる

「え?そ、そっか。冷静に考えたらまだ7歳だもんね。知らなくてもおかしくないか。エルピス家って言うのはセラフ王国の名家よ。お母様はその三女なのよ。確か次女が聖騎士団団長で長女は家族以外顔を知っていなくて今は単独で諜報活動をしているらしいわよ」

エクレアがそう説明すると

「と、とんでもない家系だな」

エレボスもそのすごさを理解した

「ちなみに聖騎士団長ってどれくらい強いんだ?」

「魔教司教の王クラス3人と闘って2人殺して1人重傷を負わせるレベル」

「え?」

「王クラス3人と闘って2人殺して1人重傷を負わせるレベル」

「お、王クラスって上から二番目だったよな?それ3人相手にできるって、、、」

{あの子は本当に化け物よね、、、}

{知ってるのか?}

{あの子とその姉の二人が当時20歳ぐらいの時に二人で強欲の大罪司教を倒したのよ}

「ふぁ?!」

「何?!」

いきなりエレボスが気勢を上げたことにエクレアも驚く

「え?聖騎士団長とその姉で大罪司教倒したの?!」

「え?あー、そうよ。聖騎士団長と隠密活動してる姉の二人で今の教皇様を護衛していた時に大罪司教に一人を討伐したのよ。ただ、姉の方はその時のケガで戦える体じゃなくなって、隠密活動しているそうよ」

エレボスの言葉にエクレアはそう答えた

「ということは今はそんなに強くないのか、、、」

「いや、そうでもないみたいなのよ。3年前に聖騎士団長とその姉が戦ったら姉が勝ったってお母様が言っていたわ」

「え?戦闘不能の傷を負ってるのに?!」

「それがケガが完全に治ったうえに神聖術式とは別の特殊な魔法を使ったらしいの」

「う~ん。そもそも神聖術式って何?」

「神セラフに信仰心を捧げてなお且つ神印っていうセラフ教の教祖だけが付与できる特殊な呪印魔法を持っている人間だけが使うことのできる術式よ。まー、詳しく知りたいならお母様に聞いてみたら?お母様、戦闘はそこまで強くないらしんだけど援護系の魔法と神聖術式なら過去最強クラスだってボルディアさん言ってたからなー。あ、ボルディアさんって言うのが聖騎士団長ね」

「なるほどな」

(神聖術式、、、悪魔術式と対をなす感じかな?)

そうエレボスが考え終わると同時に

コンコン

「エクレア様!お願いします」

そう扉の奥から声が聞こえた

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