ヘルメス家との出会い

「着いたよ」

エクレアはそう言うと

コンコン

扉をノックした

「ん?誰だ?」

「私です。お父様」

エクレアがそう言うと

「エクレアか。入って構わんぞ」

扉の奥から男の声が聞こえた そして

ガチャ

エクレアは扉を開けた

「どうしたエクレア?ん?」

扉の奥で椅子に座っていた男はエクレアの方を向くとその後ろに居るエレボスに気が付く

そして

「君はエレボス君か!すまない直接お礼しに行けなくて」

椅子から立ち上がりエレボスに近づいてきた

「私はヘルメス・バロラント。ヘルメス家の当主でエクレアの父親だ。この度は娘を救ってくれて本当にありがとう。一人の父親として心から感謝を」

そう言うとバロラントは深く頭を下げた

「ちょ!公爵家の当主様が自分みたいな浮浪者同然の10にも満たない子供に頭なんか下げないでくださいよ!」

それにエレボスはそう言って焦った様子だ

「いや。仮にここが公の場であっても私は頭を下げたよ。{論功行賞はしっかり}とというのが私のもっとうでね」

「な、なるほど」

そう二人が話していると

「お姉ちゃんー!」

3人の右からからそんな声が聞こえた  そしてその声の方を向くと

「マカロン!?」

エクレアと同じ黒髪の少女がエクレアに駆け寄って来た

「お姉ちゃん!」

そしてマカロンと呼ばれた少女はエクレアに抱き着いた

「マカロン!お客様の前ではしたないぞ!」

それを見てバロラントが叱る

「え?あっ!ごめんなさい!えっと、、、ヘルメス家次女のヘルメス・マカロンです」

マカロンはエレボスの存在に気が付き名乗り上げながらカーテンシーをする

「いや、お気にせず。自分はエレボスと言います」

それにエレボスも名乗り返す すると

「ん?エレボス君の家名は?」

バロラントがそう聞く

「え?」

(家名考えてなかった!偽装するか)

エレボスは即座にそう考え偽装の家名を考えようとする だが

「エレボスは親の顔がわかっていなくて家名を名乗っていないんです」

即座にエクレアがそう言って

「え?!」

「そうなのか。それは失礼した」

「い、いえ」

(な、なんで?!)

エレボスが困惑していると

「下手に家名を偽造したらバレるわよ。家名って言うのは意味が深いものなんだから」

エクレアが小声でそう言ってきた

「へ、へー」

(そうなのかー)

そんな感じでエレボスが関心と驚きを覚えていると

「あなたー!そろそろ大礼拝が始まるわよー」

そんな女性の声が響いた

「「あ、お母様」」

そしてその声を聴いたエクレアとマカロンはそう反応した

「もうそんな時間か。エクレア、少ししたら迎えを出すからそしたらエレボス君と一緒にいつも通りに来てくれ。マカロン行くぞ」

「はーい!」

そしてバロラントとマカロンは声の元に向かって行くのであった

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