伯爵司教の意識世界
「っ!またやられた」
(ぶん殴られて死ぬとはな、、、あんな子供の一撃でも悪魔様の力があれば殺傷力を持つのか)
エレボスの一撃を受けたモラクスは精神世界でそう言葉を漏らした
「まあ、いい。冷静に考えたらこのまま闘って行けばあっちの体力切れでこっちの勝ちだ」
一度死んで冷静になったモラクスはエレボスの懸念点にも気が付く そして
「ソウルチェンジ」
再び他の司教の体に移ろうと権能を発動する
「というか、後ろに居るヘルメス家の娘を狙った方がいいか。そもそも俺の目的はあのガキじゃなくて娘の方なんだからガキとやりあうとか馬鹿すぎる」
次の戦略を考えながらモラクスは移ろうとする だが
「あれ?」
(転移できない?)
魂の転移ができなかった
「ソウルチェンジ。ソウルチェンジ!ソウルチェンジ!!」
いくら権能を使っても転移は出来ない
(どうなってやがる!)
モラクスに焦りが生まれる それと同時に
ガクッ
「え?」
突然、、、まるで足がなくなったようにその場に崩れ落ちてしまった
「ど、どうなってやがる!?」
崩れ落ちたモラクスは自身の足を見る すると
「なっ!」
モラクスの足が徐々に粒子化していた
そしてこの状態をモラクスは知っていた この状態は
「た、魂の崩壊」
魂が崩壊していっている状態だった
「ど、どうなってやが、、、まさか、あのガキ俺の魂事体に攻撃しやがったのか!」
(魂事体への攻撃なんて爵位持ちの悪魔様じゃなくちゃできない。いや、そのレベルの悪魔様と契約したとはガキも言っていた、、、問題は伯爵級のモラクス様と契約している俺の魂を一撃で破壊するなんて、、、それも契約してすぐの奴ができるとなると君主、、、いや王クラスでもないと無理だぞ!)
「そんな悪魔様との契約なんてどう考えても一人の魂だけじゃ無理だ!悪魔様側が目を付けていたのか?ベルムート家の血筋だから?いやそんな程度の理由じゃ王クラス
の悪魔様は目を向けない」
モラクスはエレボスが契約できた理由を考える
(王クラスの悪魔様が目を付けたうえであの程度の対価で最低でも仮契約ができる理由、、、よほどの才能があるかか?そう言えば王司教のパイモン様は闇と光魔法以外のすべての適性があったっていう理由で村に居た十数人を生贄に契約できたとおっしゃっていたな)
「そのレベルの何かがあのガキにあるのか?」
そうモラクスが頭を悩ませていた時だった
「魔法の適性が理由ってのはあってるぜ」
「え?」
突然にモラクスの上からそんな声が聞こえた
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