困惑
「お前らは運がいいな。悪魔様の受肉などそうそう見れるものではないからな」
召喚を行うモラクスは取り巻きの司教にそう言う
「悪魔様の受肉を!」
「感謝します!」
司教達は興奮している そして
「お越しになるぞ!」
そうモラクスが言う
そして辺りに闇が広がる
その闇は闇を上回る闇であり、下手な人間が近づけば精神が壊れるだろう
そして闇が晴れた時中心には
何もなかった
「、、、は?」
そのことに気が付いたモラクスは唖然とした
(どうなってる?術式に間違いはなかった、、、悪魔様の闇の力も感じる)
モラクスがそう考えこんでいると
「騎士団達に悪魔召喚を妨害する術式が組み込まれていたんじゃ」
一人の司教がそう推論を上げた しかし
「いや、そっちの方に問題は感じられなかった。姫さんのほうにもだ。そもそも闇の力を感じられる時点で」
モラクスはその推論を否定する
「ひとまず、ヘルメス家の長女の殺害は完了したんだ、、、帰るとしよう」
そう言ってモラクスは帰ろうとする だが
「そうだ。いくら敵対したとはいえあのベルムート家のメイドは我らと同じく悪魔様を信仰していたんだ。丁重に葬ってやろう」
ふとそう思いアクアのいた場所を見る
するとそこには
「はぁ?!」
意識を失っている狼のモンスターだけしか居なかった
「なんで死体が無いんだ?!」
モラクスがそう叫ぶと同時に他の司教達も困惑する
(どうなってやがる?!なんで死体が消えてやがる?モンスターが食い尽くせるほどの時間はなかったはずだ)
「スターズログ!」
モラクスはアクアの死体の居場所を占星術で探す。すると
「動いているだと?!」
アクアの死体の位置が現在進行形で動いているのだ。さらに進む先は
「森に入っているが、この方角で進めばウェスタに着くだと?!」
ヘルメス領のウェスタ、、、つまり騎士団達の行き先にそのまま一直線に向かっているのだ
「どうなって、、、まさか。生き残りが」
そして生き残りが居るのではという思考になったモラクスは
「全員付いてこい!生き残りが居やがる!」
そう司教達に命令して反応を追うのであった
エレボス視点
「っ!気づかれたか、、、さすがにアクアが居ないことに気が付いたか」
「気が付かれたんですか?」
「ああ。悪いが死ぬ気で走ってくれ!あっちは俺達の乗ってきた馬を使えるんだ。先回りされる可能性もある」
「わかった。アクアさんは大丈夫なの?」
「ぎりぎりだ。さっき回復魔法で傷はふさいだが、、、出血が多すぎる。ウェスタまで持つかわからない」
そう考えながらエレボスとエクレアは森の中を走るのであった
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