布石の敷設

「なるほどね、、、この量が出荷できるなら数を絞って広範囲に売ればかなりの収益が出る」


「あの?お坊ちゃま?何があったのですか?」

エクレアの鬼気迫る行動にフレデリカが困惑した様子でそう聞く

「なんか村でメーロン食べてそのおいしさに感動してそのまま話の流れでメーロンを水路で流通させる考えができたらしくてあんな状態になってる。ちなみに村には身分を隠していってるから大丈夫」

「そうですか、、、ですけど、ヘルメス家との関係を考えると不可能と思いますが?」

「そうだよな、、、仮に俺が仲介すればどうだ?」

「、、、不可能から困難になるかと。当主様は元々、王家にかかわりたくはないがベルムート家を発展させたいとお考えですから、、、それに当主様はヘルメス家の昔からの確執から嫌っていらっしゃるので、、、子供であれば、、、もしくは」

エレボスの質問にフレデリカはそう答える

「なるほどな」

(どうすっかな。正直このままだと俺、友達すらできずにぼっちになりかねないからな。それに、、、リスクヘッジもできる)

「メーロンの取引ってどんな感じなんだ?」

「メーロンの取引は全体で4万個です。その内3割は税由来のもので残りの七割は村の住人から販売をベルムート家がまとめて買い取って売っているので、、、仮にご当主様を介さずにエクレア様と取引をなさるとすれば代金さえ出せれば1万個ぐらいならお坊ちゃまに回してくれるかと」

「なるほど」

フレデリカの返答にエレボスは頷くと

「エクレアちょっといいか?」

「そうしたの?少しメーロンについて話が。フレデリカはちょっと外に」

「、、、わかりました。あまり変なことはしないでくださいよ」

そう言ってフレデリカは部屋の外に出た

「どうしたの?」

「メーロンを水路で流通させるって言う案は良いと思う。でも問題がある。ベルムート家とヘルメス家との関係だ」

「ああ。それは考えてあるわよ。そもそも家を通さず私だけの取引ならお母様達も口を出しては来ないわ。それにそもそもメーロンは北の領地でここに比べたら微々たるものだけどで採れるからね。問題ないわ」

「なるほどな、、、一応こっちはどうにかできる算段はあるからどうにかなりそうだな。ならここでちょっと面白い話なんだが、、、船を作る金とメーロンを買う金はどうする気だ?」

「一応、少し貯金があってね。それがあれば小型の船と十数個のメーロンぐらいなら買えるわ」

「、、、それだと本格的に動くまでにかなりの時間がかかるだろ?」

「え?そうね。でもしょうがないわよ」

「俺が初期費用分全部出す」

「、、、は?」

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