最大派閥の公爵家

「ん?どうしたんだ?」

「ヘルメス家の娘だとあの子は言ったのですか?!」

「あ、ああ。ヘルメス・エクレアと名乗っていたぞ」

「エクレア、、、ほぼ間違いないわね」

フレデリカが損じれないといった様子でそう言う

「ヘルメス家ってなんかあるのか?」

「大有ですよ!そもそも我々と同じ方の侯爵じゃなくて、一個上の方の公爵ですよ。ヘルメス家は」

「、、、はぁ?!それってつまり!」

「はい。王家の血筋か、国に大きな利益をもたらした家ということです」

「マジか」

エレボスは自分が助けたエクレアの家のヤバさに唖然とした

「ヘルメス家はどっちで公爵家になったんだ?」

「、、、両方、、、功績に至っては2つあります」

「え?」

「まずヘルメス家は王家アストレア家の初代国王の弟の血筋です。エーテル王国の公爵家は4家あるんですが、、、ヘルメス家は断トツで力が強いです。ヘルメス家はこの国最大の商家なのですがセラフ神聖国とのつながりが非常に強くエーテル王国の経済と外交をつかさどっていると言われています」

「はぁ?それってつまり、、、」

エレボスが嫌な予感がしてそう漏らすと

「はい。借り貸しに揺れる貴族関係の観点でとんでもなくヤバいことを引き起こしかけましたね」

フレデリカが額を抑えてそう言った

「、、、どうしよう?!助けてフレデリカ!!」

エレボスはフレデリカの泣き付く すると

「安心してください。お坊ちゃまがベルムート家なのでどうにかなりますよ」

フレデリカは苦笑いを浮かべてそう言った

「え?どういうこと?」

「ヘルメス家とベルムート家は仲が悪いんですよ。それも尋常じゃないほどに」

エレボスの疑問にフレデリカはそう答えた

「それがどういう、、、待てよ。そもそも俺の貸しが発生することが問題なんだ。だけどベルムート家とヘルメス家の仲が悪いならお互い都合が悪いんだからなかったことにすれば、、、」

「ええ。そうすれば問題はないかと」

エレボスの考えにフレデリカは同意した

「つまり、お父様とお母様が帰ってくるまでに解決しないとってことか」

「そうですね。ここからヘルメス家までは往復で3週間はかかるかと。ただ、この家を出てさえすれば先に当主様が帰ってきても関係の問題はないかと。怒られはするでしょうが、、、そこは大丈夫でしょう」

「そうか、、、足の確保を頼めるか?」

「お任せください。3日いただければ私がお連れします」

エレボスの頼みにフレデリカは了承した

「よし!頼む」

「はい!」

そう言ってフレデリカは部屋を出て行った

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