第19話 鼓動
凄く楽しかったな、はしゃぐるいとユキ。
遊園地の👕買う羽目になったが、るいの🤮のせいで。でもユキも欲しがり親子ペア。
翌日、ユキを送っていき、るいと玲奈も久しぶりに会った。
【るい、ユキのこと遊んでくれてありがとう、
涼、👕ユキに買ってくれたんだね、大切にしてるよ、お父さんとお揃いって】
喜んでる、ユキ見て癒やされたな〜。
こういう時間がまたあるといいね。
👕はるいの🤮のせいな!
【なっ、るい、るいちゃん、どうしたのかな〜】
【うるさい、いじわる、涼!】
おっと、脛ガード!慣れてきた。るいの蹴り対策。
玲奈は???って顔してる。るいをかまったら、いじけてる。たまにはいいか、かまうのもね。
るいは、俺を無視して、
【玲奈さん、ユキちゃん、夢中で遊んでいたよ、とても楽しかったみたい、涼ちゃん子供に慣れてないからね】
【涼一人では不安で。ありがとう。ユキからも、
ありがとうは?】
ユキが黙っている。怒ってるの?玲奈が、
【ユキ、ほら、挨拶!さっきまでご機嫌だったのに
どうしたの?】
ユキは何も言わない…どうした?ユキ
るいと俺は見合わせて首をかしげた。
たまらずるいは、
【ユキちゃん、また遊ぼうね。明日からの学校、
勉強、遊び、どっちも頑張れー】
ユキが泣き出した…ほんと何かあったのか?
やっと口を開いて、
【ユキ、涼さんといたい…離れたくない!】
玲奈も少しイライラ、強めの口調で、
【涼さんじゃなくてお父さんでしょ、でもね、お父さんはお仕事があるの、ユキが学校があるのと同じように】
ユキは玲奈を見上げて、
【涼さんなんだよ、お父さんじゃなくて!】
ユキ、記憶が…あの時の記憶が…戻ってる?
そんな訳ないよな、るい?るいも不思議そう。
ユキと玲奈の関係、少し心配…
【涼、とりあえず帰って。るいは私から言い聞かすから。遊園地なんて久しぶりで興奮しているだけだと思うから。ほんとにありがとう、るいさんも】
俺達は玲奈と別れて、帰りながら、
【るい、記憶戻ってると思う?】
【解んない、涼さんって言い方気になるけど…、
あのね涼ちゃん、ユキの記憶が戻ってさ、もしもこの先大人になって、涼ちゃんとの生活を望んだら、涼ちゃん、私から離れる?】
るい、不安なのか。戻ったとしても子供だし、
それに、るいへの想いは誰よりも強い!
【そんなわけないだろ。俺が愛してるのは、
るい…ただ一人でだからね。不安にならないで】
【涼ちゃん、ありがとう。涼ちゃんがいないなんて、考えられないから】
困った。さぁ、どうしよう?こんな状態で元の世界にユキと戻るんだって、どのタイミング言えば?
無理だ~~〜〜〜!
【涼さーん、お父さーん!】
あっ、ユキ!一人で来たのか?俺達を追いかけて。
危ない!信号見てない!駄目だ周りが見えてない!
【ユキ、止まって!すぐに行くから!】
俺は全速力でユキのところへ、その時、不思議な
感覚が俺を襲う。懐かしい感覚でもある。
この違和感…ユキとの想い出?…なんだこれ?
そんな悠長に考えている場合じゃない、危ないな。
【間に合った~。良かった。ユキ】
とりあえず。ユキを抱っこして、るいのところへ、
戻ろうとしたその時、るいが、
【涼ちゃん、後ろ!走って!】
後ろ?なんだ、これは?
まさか、これは…時空の狭間!こんなに近くに。
暫く現れて無かったのに…
【涼ちゃん!急いで走って!】
るいがこっちに向かってきてる。駄目だ!
【るい、こっちへ来るな!来ちゃ駄目だ!】
るいは何とか免れるか…俺達は…
くっ!駄目か、間に合わない…飲み込まれる!
俺とユキが暗闇に閉ざされ…全てが黒闇に。
今度は何処へ?俺は何度も経験してるけど、
ユキが不安そうにしがみついてる。
【涼さん、怖いよ】
【大丈夫!ついてるから。俺から離れるな】
【うん…】
お父さんより涼さんって呼ぶ方が多くなったな。
とか考えている場合じゃない!
この漆黒の闇、長いぞ、今回は特に。
ユキを絶対に離さない、とにかく長くは続かない。
このあと必ず光が、経験からして必ず…
悩んでも仕方ない。ここは絶対にユキを離さずに、
少し落ち着いてきたから。俺の鼓動もユキに伝わってしまうから。
不安だよな、この暗闇の中、子供だもんな。
何としても守らない。
【涼さんって、呼ぶの駄目?】
【ユキ、急にどうしたの?呼び方なんて何でもいいけど、不安だよね、大丈夫!絶対離さないから】
【涼さん…なんか安心する匂いがする】
ヤバ、走って汗かいて…臭いってこと?
そうだよな、子供とはいえ恥ずかしいー
【ごめん、汗かいて…少し離れよう。手は繋いでいるから安心して】
【ヤダ!臭くない、安心出来るから!】
ユキは離れない。俺は汗臭いと思うが…
もう、この暗闇って何なんだよ、長すぎだろ。
最初の経験がこれなら、パニックだぞ。
少し明るく、二つの光…なんだこれ?
どうすればいいんだ?
【ユキ、左側の光のほうへ行ってみよう、出口かも知れないから。いいかな?】
【うん、早く出たい!】
ユキと二人で左側の光のほうへ、やはり出口。
正解だった。外に町並みが見える。
良かった、良かった。で、ここどこ?未来?過去?
【ユキ、出れたよ。良かっ…ね…ユキ!、えっ!】
大人だよな?ユキ。あの時のユキだ。
【あの〜、大丈夫ですか?】
【ユキ、大人になって…る?子供のユキは?】
【?どなたかお探しですか?】
【ユキ、ここまでの記憶は?どうした?】
【私は確かにユキですが、どなたでしょうか?】
おいおいおい、何がなんだか?俺はパニック!
落ち着け!落ち着け!まずここはどこだか…
この公園は何となく見覚えありある。
【ユキ、俺のこと解らない?】
【すみません。急に目の前に現れて…あの〜
始めて会いましたよね?】
【………………ユキ、俺だよ…忘れたの?】
【ごめんなさい。忘れてるのか、どこかでお会いしたのかすみません。解りません】
大人のユキ、間違いなく、ユキだ。
どうしたんだろう?
【るい、さき、玲奈って知ってる?】
【すみません、あまり個人情報は…言えません】
【記憶喪失?】
【あの、初対面であなたのこと解らないからって記憶喪失って失礼じゃないですか!】
【あっ、ごめん。俺パニくって…すみません】
【いえ、ところでいきなり現れてどこから来たんですか?】
【全てお話します。近くの喫茶店とかに行きませんか?もし良かったら】
【ナンパですか?】
【違います。信じてください】
【とにかく、困ってるのは解ります。解りました】
疑問なのはユキがここに来て大人になってること。
でも、俺と一緒だったのに記憶がない。
これはとんでもないことになったのか?
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