第14話 どうすれば…

さき、躊躇してる。そんなに話しにくいか?

それほどのことなのか?


【涼、るいと別れても平気?】


突然過ぎるよ、いきなり最終章ですか。

まいったなー、これ。とりあえず理由聞くか。


【平気じゃない、結論から言うと無理!】


【そりゃ、そうだね、実は解明されての、

ずっと問題となっていた時空の狭間のこと、

ついにコントロールできるようになったの】


【最近、出てこないよね?】


【TAで防いでいたの、全てでは無いけど】


【なるほど、で、それとるいとの別れって?】


【るいを連れて元の世界に帰ろうと、出来たらユキも、そしてそれぞれが元の世界にで暮らす。その後にこの世界との通路を破壊してしまうの】


【何か物騒な話だけどさ、時空の狭間が少なくなってるなら、別にいいんじゃない?】


【あのね、これだけ少ないってことはTAが

コントロールしてるからなの、それでね、

時空の狭間の根本的な発生原因が特定できたから】


さきは、続けて、


【特定したからには、その場所で起こる原因を取り除くことで、時空の狭間は封じ込めることができ、

今後の問題も無くなるの】


【それと、るいの関係は?】


【涼、るいと接触して何も起きなかった?】


昔だよな、確か………自転車!………駅だ!


【あっ、起きた!自転車を出すとき。るいが困って

いて、その時に、一瞬るいに触れて、その後

レベル5とか起きたとかって…詳しくはちょっと】


【そこなの、それが全ての原因。今回、私達は元の世界に戻って、その時がきたら、るいと涼の接触を止める。出会わないようにする。それで解決】


俺、るいの接触だったのか!そのレベル5の事態は。

それ以外にもあるとは思うけど、とりあえず解決、

っていうことは、俺とるいは?


【俺とるいは会うことはないってこと?】


【そうなるの。あの時から修正してしまうと】


【るいは?何て?】


【断ってきた、涼との生活を選ぶって】


そうか。俺もいたんだな、るい、ありがとうね。


その様子を見て、さきは、


【るいの家族や友人…あの子強いから…】


そうだ、るいには元の世界に家族がいる。

両親、親戚、友達…


俺は自分の弱さと身勝手さに嫌気がさした。

るいのこと、考えろよ!寂しいはずだろ!

そんな素振りを少しも見せずに。るい、強いな。


【俺は自分が嫌になったよ、大好きな、大好きな

るいのこと、るいの気持ちに何も解ってなかった】


【涼は仕方ないよ、るいと付き合うと見えなくなるよ、それだけのもの持ってるよ、あの子】


例え、そうだとしても、


【るいは辛かったろうな…ごめん、るい】


さきは、涙を浮かべて、


【るい、言ってたよ。涼の優しさが全て包んでくれるって。寂しくないって。今のるいは涼と離れるほうが辛いかも、だから私は凄く悩む、連れて帰るかどうか。安全な世界でもないし、未知数なことも多々ある。最終判断はるいに任せるけど、涼に伝えたのはこの先、るいの判断に強く影響すると思ったから、るいのこと任せる。支えてあげて、私は安全に戻れるように準備とかあるから、涼、こんなはなしだけどそんなに悩まない!悩んでも仕方ない!】


さき、厳しいんだか、優しいんだか…


るいのことを優先に、るいの本心を聞き出して…

いや、これは難問だ。悩むなって言われても。


もう、少し気分転換する。そうする。すぐに答えは出ない、出るわけない。


【さき、うちに週末とか時間ある時来てよ、るいも喜ぶ。お酒やおつまみ程度なら用意する。頼む、それと気分転換も、勝手にごめん】


さきは怪しく笑って、何だ何だ?その笑みは!


【私は嬉しいけど、怪しまれない?涼と親しげに話していると】


何かやな予感!


【じゃ。呼び方、涼さんに戻して、あと丁寧語で、俺もさきさんに戻す】


【今更無理ーだ!ていうかさ、お酒飲むと私絡むよ。抱きつくクセあるからね。涼に抱きつくかも、嬉しい!、そうでしょ、やっぱ嬉しいでしょ!

私、彼氏いないから問題なし!】


問題おおありだぞ、それ。


【何いってんだよ、また脛蹴られるよ、るいの蹴り凄いの知らないな】


【知ってるよ、職場でしつこく食事に誘った男、蹴られていたよ、そうとう痛かったみたい】


【それは正解!るいの判断。そんなに誘われるの?】


【涼ちゃん命!っ👕作れば?着せていれば?うちの会社私服だから】


【そこまでしなくても、るいってモテるんだね】


【可愛いもん、あの子。元の世界でも…これはいいや、涼ヤキモチやく】


【うん。聞かないでおく、言わないで!そろそろ俺

行くね】


【じゃ、今週末遊びに行くよ、お酒頼むね、るいの前では抱きつかないように努力する、飲んでも、

努力目標!】


【何が努力目標だ。絶対にな、頼むよ】


【わかんなーい、じゃあね】


さき、あんな人だとは思わなかった。でも、るいの大切な仲間だからね。


とりあえず、会社いくか、どうやっていこう?

やば、遅延証明忘れた。もう面倒だな。

休もうかな~るいも家にいるだろうから。


るいに、さきのこと話しておかないとな。

誤解されないように。


おっ、メール📩何だ?

ラッキー、会社休みになった。そんな規模だった?

帰るのも一苦労だけど。


何だったんだ?





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