第387話 みんなの心が一つになる時。

「あちょーーーーっ!!!ひよこちゃん爆弾っ!!!」


「わっ、やめろっ!」


「あーはっはっはっ!ひより部隊の勝ち〜♡」


「お風呂で暴れるの禁止っ!」


「ひぎゃぁぁぁぁっっ!くすぐるのもきんしぃーーーーーっひっひっひぃっ!!!おっぱいはァァァァンっっっ!!だめぇぇもっとぉぉぉ!!!♡」


 はい。ひよりが由奈のお迎えにテンション上げてお風呂でいちゃついている頃…。


 まずは仁映を見てみましょうか。奴は出来たばかりの恋人のバイト先に突しています。下手したら振られかねない悪行です。


 出会った初日に、仁映の一方的な解釈でお付き合いを始めたものの、それ以来会っていない2人。今全貌が明らかに。


 大学2年生のさゆり。ぴより達の1つ上だ。実家暮らしで趣味はジム通いとジョギング。軽い健康オタクである。バイト先は、ゲームセンターである。


 実は彼女は有名人だった。並外れの身体能力故に、ダンスラッシュやUFOキャッチャーの達人なのだ。バイト中の彼女と対戦したいダンスマニアが後を絶たない。もはやさゆりはこのゲームセンターの売りなのだ。


 仁映がさゆりのバイト先に着いて、目にしたのは……ステップを踏み踊り狂うさゆり。それに群がる取り巻きだったんだ。。。。。


「イエーイ!たのしーっ!!」


「さ、さ、さゆり、、さん、、!?」


「ん?・・・・ああっ!!??仁映ちゃんっ!!???」


 ちょうど一曲終えて、キメのポーズをしていたさゆり。群衆の中で、完璧なヨガのポーズをしていた。正確に言うと、パリヴルッタパールシュヴァコーナーサナのポーズである。


「さゆりさん・・・私っ、会いたくて、、」


「仁映ちゃん、、そうか、、会いに来てくれたんだね。。」*まだポーズ中


 この二人、出会ってからと言うもの、朝から晩までチャットや電話でやり取りしていた。もはやメルカノと言っても過言ではなかった。しかし、ややバーチャルな関係から突如リアルになったこの刹那、、二人の恋は領域展開した。バイト先なのに。


「仁映ちゃんっ!!おいでよ!!踊ろうっっ!!」


「・・・・う、うんっ!!」


 この二人に言葉などいらない。(普段寝落ちするまで話してるからね。)目と目が合ったその数秒後には、手と手を取り合い、ランニングマシンしていた。。*周りのさゆりファンもランニングマシンしていた。


 このくらい、深いことは考えない方が恋は上手くいくのかもね。



 続く。


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