第339話 もう・・・こどものままでいられそうにないの

 由奈と別れ、ひよりは新しく出来た友達、笑美と2人で校内を歩いていた。ヨチヨチ・・・


「さっきの人、ひよりのなに?お姉ちゃんじゃないよね?」

「由奈さんだよ!かわいっしょ!」

「かわいいっていうか、すごく綺麗な人。親戚??」

「えっと、んっと、」


 ひより、イキます!!


 まずった。。こういうとき、どう答えたらいいのか由奈さんに相談しておけば良かった。。どしよ、、赤羽っち達には「彼女だよ!」って言えたけど・・・この場合もちゃんと言った方が良いのかな??


 もしも、、笑美ちんがおうちに遊びに来るくらい仲良くなったら?やっぱり言っておいた方が良いよね??でも、女同士で付き合ってるの?信じらんなーい!なんて言われてでも見ろ??嫌だな。それすっごい嫌だな!ん~~~~~。。。


「えっと、、ひよりの・・・好きな人だよ。」

「好きな人??憧れってこと?それとも恋愛の?」

「んっと、レンアイの、、変かな??((((;´•ω•`)))ブルブル」

「そうなんだ?いや、変とかはないけど。綺麗な人だしね。」

「え、えへへ。そうなんだ。ちょー美人さんなんだ。」

「あ、私の友達。見つけた。おーい!」


 笑美の反応はそっけなかった。とりあえず、変だとは言われなかっただけ良かったが、ぴよりはちょっと心配だった。しかし、今は目の前のことに一生懸命にならないといけない。新しいお友達に元気に挨拶しなきゃ!ピヨリデス‼‼ピョコピョコ‼


「あ、来た~。遅かったじゃん。」

「ごめん。ちょっと寄り道してた。」

「ん?笑美、こども出来たの??」

「や、入学式で隣に座った子。学部一緒らしい。」

「へぇ。よろしくね??」


 笑美の友達は、笑美のスーツの裾をちょこんとつまんで心細そうにしているこども・・・いや、ぴよりに向かって声をかけた。同じく紺色のスーツを着ているが、笑美に似て化粧映えのするはっきりとした顔立ち。明るめの長い髪を束ねている。つい先日まで高校生だったとは思えない大人びた雰囲気にひよりは思わず、、


「 ノルウェージャン・フォレスト・キャット・・・」*珍しくカタカナが言えたぴより。

「ん?なんて??」

「あ、ちょっと知ってる猫に似てるなって思って・・・。」

「え。猫っぽいかな??アナタはなんていうか、、レッサーパンダみたい♡」

「レッサーパンダ!1番好きだよ!(´。✪ω✪。`)✧*。」ダッテカワイイ‼


 にこにこと、動物の話をしている2人。それで良いのか、ぴより?まだ名も名乗ってないぞ、ぴより!


「さ。これから学生書をもらって、講義の説明だってさ。この子も一緒に行くの?」

「い、行っていい!?」

「もちろん。名前は??」

「ひより!六浦ひよりだよ!」

「ひよりね。私は金子仁映。」

「ひとえ!」

「ちっちゃいねぇ。何センチ??」

「150センチだよ!୧(⑉•̀ㅁ•́⑉)૭✧」*盛りましたぴより。

「へぇ。見えないね。もっと小さいかと思った。」

「心の目で見てください!!」


 こうして、ひよりのキャンパスライフは始まりを告げた。年齢より大人びた2人の新しい友達と共に。。レッサーパンダぴよりの冒険の始まりだ。


 はたして無事にやっていけるのだろうか。


 続く。

 

 


 

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