第8話 情熱があれば何でも出来る子。スコール女。

 ひよりメモ


 あの人の名前。佐々木由奈。ユナ・・・どこの国の女神から取ったんだろう・・・。

 あの人の職場。〇〇駅、〇〇デパート内。カジュアルファッションの店長さん。

 あの人の匂い。白飯が3杯は食えるフローラル系。多分白熊。

 あの人の出勤する時間、帰ってくる時間、あの人の、、、


 属性はきっと、、私の全てを欲する側。・・・に違いない。


 ひよりは由奈の情報を収集する傍ら、初対面するイメージを固めていた。


 ひより、逝きます。


 私たち、もうすぐ出会うことになる。トクンっ・・・心臓の跳ねる音がするわきっと。思わずあの人は私に向かって手を伸ばすはず。やっと、やっと見つけたと、、そして我に返ってその手を引っ込めようとするの。


 でもすかさず私は、、その手を掴んで、、ギュッと両手で包む。ああああガガ・・・(ショート気味)。そして、私ですと言えば良い。貴方の、探していたものは、私ですと。もうずっと私は貴方のものだから。


 安心して、私の中で眠ると良い。女は海。優しく包み込んでみせる。


 だけど、2人だけの時は、そう、、あの、少し冷たそうな、伏し目がちな目で、私を射貫いて欲しい。心だけでなく、あちこち。ああっ♡


 狩人、様・・・。逝。


 *すげえ狩りにいってるのはお前だけど。


 そして、ふさわしい獲物になるために、ひよりは自分を磨きだした。高速で。


 美容院、服装、メイク。ファビュラスな香水をつけて・・・


 挑んだあの日。


 エレベーターから降りてくるあの人を待っていた。マンションの公共通路で。


 そして、なぜか非常階段を登ろうとしたあの人を、絶対に捕まえてみせると、、



 ダイブした。


「おちるー。ワー。」



「せいっ!!」





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ぴよりの姉、世界一甘い女の話はこちらです、お嬢様。

宜しければ同じ遺伝子を感じてください。

https://kakuyomu.jp/works/16817330656188604424

「彼女がはちみつとチョコレートにガムシロップを混ぜた甘さで困る(らない)」

 

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