第7話 失うものが多すぎて草。気を失いたガール。
人生初のちゅき体験をしてしまったひより。
その日、幼稚園から続く皆勤賞を自ら手放した。
学校には腰が抜けて立てない旨を連絡し、本当に半分抜けたままの腰を奮い立たせて、生涯愛する人(ひよりの中で確定)を追いかけた。
(見失ってはいけない。私の全素粒子が震えている。きっと今が一番頑張らなくてはいけないときだと知らせているんだ。)
素粒子が普段から震えていることをひよりは知らなかった。何しろ腰が抜けているのに尾行中である。いろいろね、すでにエラー起こしていたのね。。
恋愛の姉妹神
(仕方ないわ。恋する女性は皆さん、エラーを起こすものよ。ファビュラスですわ♡)あ、空耳が聞こえてきたぁ♡
愛する人は駅に向かっていた。愛する人は私服だ。平日に私服。一体何をしている人なんだろう。そして電車に乗り込む。ひよりは制服で彼女の真後ろをゲットしていた。
(良かった。混んでるけど真後ろに来ることが出来た・・・。まずは匂いを嗅がないと。なぜかそんな気が吸う・・・。)スゥハァスゥハァ
あああああああっっ!!(軽く達し)
これはおそらく、白熊・・・♡♡♡
愛する人の柔軟剤の匂いを嗅いで、腰も本調子ではなかったひより。もはやぐにゃぐにゃであった。愛する人が電車を降り、道を歩き、目的地である職場へと向かう間、ひよりを目撃した通行人の誰もが、24時間マラソンのラストシーンを思い出したという。
そして、愛する人の職場を確認すると、ひよりは、
「ここが、あの人の、、働いているところ・・・ナノネナニヌネ、ノ・・・」
あああっ♡なんか、太陽がいっぱい見えりゅ♡♡♡ バターン
ひよりは失神した。
*換気不足による失神ではなく、歓喜による失神もあるある
この日、自宅で腰が抜けたはずのひよりが離れた場所で失神していたことは翌日学校に知られることになる。校内の都市伝説を残した。
ここからひよりの愛する人情報収集は過激さを増していったのである。
続く
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