第3話 え、おかしいよね?帰らせて??

「う、・・・・うーん・・・」

「あ、大変。うなされてる・・・。」

「ゴホッ!ケホケホっ・・・!!」

「風邪を引いてるのかな・・・。どうしよう、、お薬を・・・。あの、ごめんなさい。少しだけ起きてください。お薬は持ってますか?」

「???・・・く、薬・・・?あ、ああ。カバンの中に、、、」

「わかりました。これは定番の、ですね。」

「・・・・・・?う、んんっ、ゲホっ!」

「今、うんと仰った?では、失礼させて頂きます。。」


(ううっ・・・え、に、苦い?え、なに?は、は?)

「ぐももももっ!?んーんーっ!!」

「うん♡・・・ぷはっ♡はぁ!♡」

(*訳:ちょっと待っててね、今口移しで薬を飲ませてますから♡すぐに楽になりますよ。好き。)


 え?え?え? ?????!! ココドココノヒトダレ??


「起きましたね、佐々木さん・・・。ああ、かわいそうに、、ひどい顔・・・はしてないわ・・・ああん、美しい・・・。」

「え、?ど、どちらさまで?というか、、ここは?」


「私、佐々木さんのお宅の上の階に住んでおります、六浦むつうら家次女のひよりと申します。末永くお付き合いをお願い致します。」

「は、ハァ・・・。」

「え、お受け頂けるのですか?私との、、交際をっ!!」

「は?え、いや?あの、なんで私はここに?」


「ああ、混乱されてるのですね、、ではお付き合いのことは後で。。私が階段を踏み外したときに、佐々木さんが、いえ、、ゆゆゆゆゆゆゆ、ゆゆ、由奈さんがっはぁっ!言えた!っしゃ!えっと、下で抱き留めてくださったんです。」


「・・・・・・あ、なんとなく思い出して、えっと、落ちてきて2人で倒れて、」


「そうです。優しく抱き留めてくださって、2人とも無事でした。が、由由由由由・・・・がががっ・・・ぅゆな、由奈さんがっ!熱があったみたいで倒れてしまったんです。それで、私、ここに運んできました。私の部屋です・・・♡」


 よくわからないけど、助けてもらったってことだよね??も、申し訳ないことを・・・。

「す、すみません。大変なご迷惑をっ・・・。私、もう帰りますので・・・。っと、」

「あ、あぶないっ!まだ熱があります。さっきお薬を飲んでますから、もう少しだけ、このままで、、そう、もう少しだけこのままで・・・♡」


 え、なんでこの子、私の胸に顔を寄せて、、え、うっとりしてるのなに??

「あ、あのう??」

「はい、ひよりです。ぴよりでもひーちゃんでも、、ハニーがいいです。」

「はい?えっと、とりあえずゆっくり歩けば大丈夫そうなので、、風邪をうつしたら悪いし、、帰ります。後日、お礼に伺いますから。。」


「なぜそんなに帰りたいと・・・あ、貴方の家に行くチャンスでは・・・?あ、はい。わかりました。せめてご自宅まで連れ添います。」


(なんか、変な子だな・・・。でも、そうだな。とりあえず甘えよう。)

「じゃあ、玄関までお願いしてもいいですか?」

「当たり前です。では、私に全身を預けてください。行きましょう・・・。」


 ええ・・・・。。なんか、変わってるなぁ、、


 まだフラフラの由奈は、この怪しい女の子に抱きかかえられて、この部屋の下の階にある自分の家に送ってもらうことになった。


「由奈さん、、この手を、決して離さないで・・・♡」ギチギチに握りしめ。



 あ、やっぱりこの子、変だ。



 続く 


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