第24話 「AYA🐾NEKO」音声通話
再び、
「お前のあやつる水を俺が
快斗は再び
「すごい! 民家に水が行かなくて助かった。お兄ちゃん、音色がきれいね。これも
澪は不思議そうに兄を見た。
「いや、俺は部活で
『ちっ……。しかし
バサッ。
化蛇は背中に凪咲を乗せたまま、黒い翼を広げ上空に逃げていった。
「ああ! 凪咲さんが連れ去られちゃったよ! どうしよう……」
「なんてことだ……。わたくしの力不足です。どうすればいいか。
あとから追いついた妖騎士ノアムは剣を取り力を込めようとした。
「待て待て、ノアム。ただでさえ
「本当ですか?」
「凪咲さん、スマホ持っていただろう」
「はい、それが何か」
「
***
『甘い匂いのする、あやかしの言葉がわかる
「嫌です! そんなの絶対ありえません。それよりここはどこなんですか⁉」
辺りを見渡す。崩れて土に埋もれた民家、田んぼの跡地。荒れた神社。池もにごって臭い匂いがただよっていた。
「古い
『……そのむかし、この辺りに人が住んでいた。だが皆は
「そうだったのですね。わたし何も知らなくて……。でも
『もう遅い! ワシはこの村を
突然、化蛇の身体から黒いオーラが出る。顔つきもするどく、目も赤く
(なにこれ? よくない方向にいっているのね。化蛇の様子がおかしい。もしかして化蛇は悪い神様になっちゃったのかな? いけない。
『ニャオ―――ン』
「?」
とつぜん、凪咲の
(これは『
「はい。凪咲です」
思わず画面をタップして通話にする。
『やあ!
「ヤバ。妖国の王様じゃん!」
『ゴホンッ。
「こんな状況だけど、王様とお話できてうれしい。ごめんなさい。
己の
『そんなことはにゃい』
「でもね、化蛇は暴走している。この村を水浸しにする気なので、止めたいです。何かわたしにできることないですか」
『にゃふう……。困った蛇さんじゃ。こじらせると厄介なやつよ。わかった。化蛇は近くにいるな?』
「はい」
『いいか、いっせーのーで、スマホの
「液晶画面ですか?? わ、わかりました!」
『いくにゃ。いっせーのーで!!』
「はいっっ!!」
凪咲は化蛇に向かって液晶画面を向ける。するとスマホの画面から、突然、まばゆい虹色の光とともに、猫の手がにゃんと飛び出した。その猫の手は長く長くどこまでも伸びて、化蛇の
『
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