第22話 化蛇を捕獲しよう
塾の
多くの日本人はこのお
――八月の十三日がご
お盆の
授業終了後、
一方、塾の夏期講習で、凪咲と同じ教室ではなく、ノアムだけ別室で授業を受けることに。理由は「ノアムがいると女子たちがさわぎ出し、授業に集中できないから」と講師に言われてしまった。
「困ったな、
「へー。モテオーラって、消せないもんだねー。よっ
凪咲はノアムをからかった。
「にゃふう……。凪咲さん、のんきですね。あなたをお
「わたしなら大丈夫だよ。隣の教室でしょう? 何かあったらすぐ
「しかし……。河童の時に取り逃がしたのがトラウマです。必ず真奈美さんとお話する際は、わたくしのいるところでお願いいたします」
「ハイハイハイ。わかってるって!」
「凪咲さん、ハイは、一回ですよ」
「もう! オカンなんだから~」
「オカン……」
ノアムはまたまた言われショックで言葉が出てこず、柱にもたれかかった。
***
今日の夏期講習は、大山川真奈美の横にお友達はいなかった。授業が終わると凪咲は真奈美に声をかける。
「えっと、大山川さん、ちょっと話があるんだ」
「小さい頃は名前呼びだったし、真奈美でいいよ。それより凪咲さん、話って何?」
「真奈美さん、外に出てお話しようか」
「……いいよ。わたしも聞きたいことがあった」
凪咲はノアムのいる教室の廊下に連れ出そうとした。
「――待って、先にトイレに行くね」
真奈美が言う。
「あ、そうなんだ」
「凪咲さんもいっしょに行かない?」
「うん、行く行く」
二人は廊下に出て、トイレに向かった。
(ん? 何か、前も同じことがあったような……そうだ、河童の時と同じだ)
ぞくり。
「な、なに?
『……いいから、こっちに来て』
「真奈美さん⁉」
真奈美の顔を見ると、
(
「凪咲さん‼」
ノアムが慌てて廊下に出て凪咲に向かって走ってくる。真奈美はそれに気がつき、鍵がかかっている
(用水路……水だ!
「そうは、させるかぁぁぁぁ――――!!!!」
叫ぶ声がする。
急いでいた真奈美はうっかり
「……!」
すると、見えない
『誰じゃ? ワシの邪魔をする奴は……』
上を見上げると、
「どうかな。俺だってちょっとは役に立っただろう?」
「ありがとう。さっすが
快斗の後ろには
「凪咲様、
ニッコリして澪は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます