第4話
「美沙、アンタわたしのかわりに
刑務所に入つてよ」
美並が田所美沙に言った。
「えっ、で、でも」
「アンタはわたしに借りがあるんだから、
絶対に逆らえないはずよ」
美沙は美並に飛び降り自殺を
助けてもらったことがあったのだ。
「私が強盗をするからその罪を
被ってくれればいいの」
「そんな」
「どうするの」
「できません」
美並がナイフを抜いた。
次の瞬間美沙の腹部には深々と
ナイフが突き刺さっていた。
他人のことはわからない。
当然のことだが。
ーR・Sジドガー
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