第8話:夜活?
ステータス
小鬼(青) 性格;血気盛ん・従順 ランク:F
力:G 207→210 耐久:G 263→265 器用:G 204→205 敏捷:G 222→224 魔力:I 5 幸運:H 138→154
【スキル】…《挑発》
【パッシブ】…《格上級
天使 性格;のんびり ランク:F
力:G 177 耐久:I 182 器用:G 273→275 敏捷:F 308→315 魔力:I 6→7 幸運:H 133→149
【パッシブ】…《格上級
ゴブリン(黒緑) 性格;勇敢・従順 ランク:F
力:G 202→204 耐久:H 135→136 器用:G 213→215 敏捷:G 233→236 魔力:I 7 幸運:H 134→150
【スキル】…罠解除
【パッシブ】…《格上級
ピノキオ 剣盾ver 性格;お調子者・嘘つき ランク;C
力:F 356→358 耐久:F 375→381 器用:E 401→402 敏捷:F 365→366 魔力:F 322 幸運:I 12→28
【スキル】…《ピノキオの投擲矢》、《嘘つきは力の源》
これが二日目の戦績だ。
上手くいかないものだ。
ま、確率的には折り返し地点に来てる。
出るのも時間の問題だ。
それは最初から?
言うんじゃない!
あーやだやだ。
結局どれだけ時間掛けてやるか。
情熱を注いだもん勝ちよ。
だから、出るまでは明日も明後日も、明々後日も行く。
水曜、木曜、金曜…の夜。
5000オーバーなのに出てくれないってなに。
ステータス
小鬼(青) 性格;血気盛ん・従順 ランク:F
力:G 210→215 耐久:G 265→270 器用:G 205→210 敏捷:G 224→228 魔力:I 5 幸運:H→G 154→204
【スキル】…《挑発》
【パッシブ】…《格上級
天使 性格;のんびり ランク:F
力:G 177 耐久:I 182 器用:G 275→280 敏捷:F 315→322 魔力:I 7→10 幸運:H 149→199
【パッシブ】…《格上級
ゴブリン(黒緑) 性格;勇敢・従順 ランク:F
力:G 204→208 耐久:H 136→139 器用:G 215→219 敏捷:G 236→240 魔力:I 7 幸運:H→G 150→200
【スキル】…罠解除
【パッシブ】…《格上級
ピノキオ 剣盾ver 性格;お調子者・嘘つき ランク;C
力:F 358→366 耐久:F→E 381→409 器用:E 402→404 敏捷:F 366→369 魔力:F 322 幸運:I 28→78
【スキル】…《ピノキオの投擲矢》、《嘘つきは力の源》
ピノキオはストレスからか過剰攻撃で、無駄に力を入れて攻撃するようになった。そのせいで隙が生じて、より被弾もしてしまう。悪循環であるが、辞めるわけにはいかない。
寧ろ、此処が正念場だ。
耐え時である。
ここを凌げば性格が変わる可能性がある。
前世では、傲慢になってしまった天夜叉の性格矯正に失敗して一時的にエースアタッカーが言う事を聞かなくなる事態に陥った。
幸い、ピノキオは即戦力採用した仲間ではあるが、現段階で一時的に言う事を聞かなくなっても、問題はない。
ピノキオのような強(すぎる)キャラが手に入れる事を想定してなかったしね。
充分にピノキオのお陰で討伐数を稼げているから無理をしてでも、性格矯正していいと判断している。
「ピノキオ、お前のお陰で討伐数凄いよ。性格矯正のために厳しくしてごめんな?いつも頑張ってくれてありがとう。」
戦闘後、ピノキオをねぎらった。
『マスター、ホメテくれた。ウレシイ……ぐす。』
ピノキオの事、褒めたことなかったっけ?
あったような気もするけど、厳しかったろうな。
「戦闘で攻撃を受けないよう防御や回避するってのはな、ピノキオがヤラレないようにするために重要な事だ。分かってくれな?」
『ウン……オイラ、ガンバル。』
ピノキオが、回避&防御にちゃんと取り組み始めようと決意した瞬間だった。
土曜。
俺はA高校、探索者部に所属している。
午前中のみではあるが、部活がある。
土曜は学校集合ではなく、現地集合である。
朝8時から12時まで、活動する。
今の時刻は7時50分。
「寝坊した。」
めちゃくちゃ疲れが溜まっていたようだ。
急いで、顔を洗って歯磨きを済ませる。
御飯はランチパックを手提げ鞄に。
そこで、気づいた。
「あ、《F級迷宮転移核》あったわ。」
集合10分前に起きたせいで、パニックになっていたみたい。
身支度よし、カードホルダーよし、御飯よし!
何とかなるね。
じゃ、レッツゴー!転移!
《F級迷宮転移核》を作動させ、
—――しゅぴーん―――
栄F級迷宮に転移した。
みんなは?
おーちょっと集まってるあの私服集団かな?
土曜は制服じゃなくてもいい。
動きやすい運動服ならね。
賀茂川先生は大変そうだけど。
ま、頑張れ。
どのみち、休日は人でごった返している。
頑張るのだ。
「おはよう。時間ギリギリまで寝てた?」
ギクっ。
遥よ、何故わかった。
「ふふ。寝グセ、ついてるよ。」
あれれ~、おっかしいなー。
確認……してなかったや。
「これで、みなさん揃いましたね。では、くれぐれも無理のないように、お願いしますね。」
『はーい。』
みんな潜り始めた。
俺達も栄F級迷宮に潜る。
「ウチは、朝活してるんじゃないかな?って睨んでたんだけど。」
チームメイトの雪村さんだ。
「昨日も24時まで潜ってたから。ちょっと寝て、朝活するぞーって元気は流石になかったみたいだよ。」
流石に無理、と僕は否定する。
「それで、色違いは出たの?」
ふむ、遥から聞いたのかな?
ちら、と遥をみやる。
「えへへ。」
どうやらそうらしい。
「まだだね。でも4000体は倒してるから、いつ出ても可笑しくないかな。今日出るかもね?」
何かしらの色違いは……。ね?
「おお!アキ君、それじゃ貴重な場面に立ち会えるかもってこと?」
遥が期待しているみたい。
期待に応えて出てきてくれるかは分からんけどね。
「うん、まあもしかしたらね。出たらラッキーの精神で行かないと色違いは出なかった時の精神的な疲れに耐えられなくなるよ。」
「さすが、ウチらのチームリーダー。経験者は語る。かな?」
そうかもしれん。
それといつからチームリーダーなんてもんになってんだ。
変な呼び方はやめてくれ、雪村さんよ。
「じゃ、今日は三階に穴場を見つけたから、そこに行こうか。」
潜っている間に各階層の穴場ポイントは発掘済みである。
低級の穴場を押さえるか、どうかで狩り効率は変わってくる。
幸い、F級迷宮で穴場を探し出し、固定の狩場としている変態は初心者の中には早々いない。
そんな新人で溢れ返っていたら、みんな将来A級探索者だ。
「まーたすごい所見つけてくるね。」
戦闘が低級迷宮とは思えないレベルで湧いて出てくる。
倒したら、湧き、倒したら湧き……。
ま、そのお陰で俺等の討伐数は三時間で1000体オーバーを平日でも叩き出している。
普通は一人100体オーバー狩れれば、初心者としては有望だ。
それだけで日給一万だし。
ま、税金で総所得の20%持ってかれちゃうけど。
扶養から外れるとね?税金恐るべし。
「でも、おかげで私達、高校生の内から割と稼がせてもらえてるわけだからね。」
一日3万、6日目だから既に15万は稼いでいる。
さすが、元A級ランカーの遥さん。
稼いだ額に大してわりとって。
前世でも特に金遣いが荒いとかっていうのもなかった庶民派な遥なのだが、大金を見ても動じない謎の肝っ玉の太さを持ち合わせてる人なんですよね。
こういうのって慣れなのかと思ってたけど、動じない奴は動じないみたい。
因みに俺は、大金に目が眩んだ阿保です。
もう本当に大バカ者です。
金の魔力にはもう二度と惑わされないぞ。
「そうだよね。ウチ、真剣に探索者を職業にしようか考えてるもん。これなら親も説得出来る自信しかない。」
確かに。
週5×3万×4週で60万だからね。
「うんうん。OLとかより遙かに稼げちゃうぞ?」
遥くん、君は前世でも探索者してたから。
誘導しなくても君は探索者よ。
「三人で永久就職も悪くないね。3億稼いだら、早めに引退って手もあるし。」
俺はそれとなく雪村さんを探索者の道に歩ませようと画策している。
ギルドを作るにしても、頭数が揃わないといけないし。
緊急性のある特異型C級迷宮からは基本的にゲートを競り落とさなければならない。
探索者ギルドから依頼されることもあるが、それは実績が必要。話が来るとしたらそれこそ自身でギルドを立ち上げるか、ギルドに所属するか。
俺は今回は立ち上げるつもりだ。
だから、それとなくね?
いいだろ?別に。
復讐は一人だ。迷惑はかけない。
「ま、無理なく稼げてると思うなら…だよ。僕は探索者になる気だから、やるなら気軽に相談してよ。雪村さんなら大歓迎だよ。」
戦闘中とはいえ、指示しなくても安全に狩れている。
というか、ピノキオの意識が変わったからか、余裕の生み方が違う。ただ、ヘイトを稼いで群がられているのではなく、堅実に守って攻撃して、を繰り返すものだから、敵が攻めづらそうにしている。足が鈍くなっているのだ。
そのおかげで、遥も雪村さんのとこの魔物達も狩りやすくなっているみたい。
「そういえば、ウチら連絡先交換しなかったね。迷宮の中じゃ電波ないから無理だけど、終わったら交換してね?」
ああ、もちろんだとも。
「むー。わたしは?わたしは誘わないのかなー?」
あ。
「もちろん、遥も探索者をしてくれるなら、ぜひ僕のギルドに入ってくれるとうれしいな。」
ほんとだよ?
ちょっといじけてしまったかな?
「ぜったいだよー?」
「ああ、遥がサブギルドマスターをしてくれたなら、ギルド運営も楽になりそうだしね。」
「私そういうのしたことないんだけどなー。」
大丈夫だよ。と俺は遥に言う。
「なんなの、その自信。ヘンなの。」
他人事だと思って、なんて遥がブツブツ言ってると――。
「出た!ピノキオ、小鬼、ゴブリン!!!!」
『マスター、ヤッチャウカラ!!』
『グァ!!!』
『ごぶぅ!』
殺る気が漲っている。
やる気か。
出現したのは色違い天使。
羽が黒。堕天したかのよう。
髪は金よりクリームっぽい色味になる。
『…しね。』
移動速度がまさかのピノキオと同等。
色違いでも、これはレアの枠を超えている。
控えていた天使も投入する。
「ピノキオ!正面から対峙しろ!小鬼、ゴブリン、天使は三体の連携を活かして、側面、背面攻撃!侮るなよ!!!」
『オイラは、マホウツカイ!』
ピノキオはスキル《噓つきは力の源》を発動させた。
鼻がにょきにょき伸びる。
それほどの強敵と認めたということか。
第一段階の攻撃力
敏捷と浮遊により、回避が上手い。
短剣で攻撃をガードは出来ていないか。
ピノキオの攻撃はガードを貫通してダメージを与えている。
『…ちっ。《レーザー》』
色違い天使は魔法が使えるようだ。
ピノキオは盾で防御したが、これが他の魔物なら戦闘不能状態だったかもしれない。
天使、小鬼、ゴブリンの攻撃は楽々と返し、往なしてくる。
そして反撃によって、寧ろ攻撃すればダメージを負うのは此方となっている。
「ちょ、色違いって全部あんなに強いの?アキくん大丈夫?!」
俺の体にダメージが入っているのをみて、二人は動揺している。
「落ち着いて!普段はあんなに強くないけどね!!でもやれないことはない!だから、二人は自分の魔物達の心配をして!雑魚は任せるよ!!!」
「やられないでね、稼ぎ頭さん。」
雪村さんからの最大限の激励だろう。
「ほんと、やられたら承知しないんだから!」
ぷりぷり怒っているのは遥だ。
「大口叩いたからな……。」
気を引き締める。
「ピノキオ、《噓つきは力の源》を使え!」
『オイラは、ユミツカイ!』
スキル《噓つきは力の源》の効果発動。
鼻がにょきにょき伸びる。
これで、2段階攻撃力強化だ。
『小癪な……!!』
側面や後方にまで注力出来ないようだ。
小鬼、ゴブリン、天使の攻撃が確実に入る。
塵も積もればなんとやらだ。
『《マルチレーザー》、《プチヒール》』
きゅいん!!!
『イッター!!』
『グァ……!!』
『ごぶぅ……。』
『……
全員がダメージを受けた。
戦闘不能状態に陥った仲間はいない。
複数をターゲットにしたから威力は分散されたか。
俺自身は久々に体中めった刺しにされたような怪我をしている。
なのに、しれっと敵は回復しやがった。
そういうとこ本当に良くないぞ。
「ピノキオは《噓つきは力の源》スキルを!三段階目のバフが出来次第、叩き込め!!」
『オイラは、オマエがスキ!』
色違い天使に向かって告白みたいな、嘘つくとか…。
台詞だけ切り抜いたろか。
鼻がにょきにょき伸びる。
三段階攻撃力強化に成功。
色違い天使は必死だ。
ピノキオの火力にビビっているのだ。
完全に小鬼達を無視し始めたしね。
ごり押ししている時—―ピノキオの会心の三連撃が此処で出る。
三連撃の初撃を無理やり往なし、二撃目を躱した天使でも三連撃目は完全防御に徹した。
その攻撃がピノキオの会心の一撃となった。
ガード貫通。
短剣を砕き、色違い天使を真っ二つにして、屠った。
「おおおおおおおおお!!!!えらいぞおおおおお!!!」
色違い天使は勿論ドロップした。
天使が色違い天使カードを持ってくる。
俺はカードを見てみる。
レア度は―――ウルトラレアだ。
ダイヤモンド縁のキラキラだからだ。
これに凹凸があればアルティメットレアだった。
強いわけだ。
ステータスもピノキオと本当に互角のステータスだ。
性格は狡猾・意地悪。狡猾は味方を犠牲にしようとするし、意地悪は連携が出来なくなる。ステータスは強いけど母さんから貰った天使にぶち込む。
ステータス
小鬼(青) 性格;血気盛ん・従順 ランク:F
力:G 215→230 耐久:G 270→290 器用:G 210→230 敏捷:G 228→250 魔力:I 5 幸運:G 204→208
【スキル】…《挑発》
【パッシブ】…《格上級
天使(黒) 性格;のんびり ランク:F
力:G→H 177→212 耐久:I 182→230 器用:G→F 280→319 敏捷:F 322→366 魔力:I 10→15 幸運:H→G 199→203
【スキル】…《マルチレーザー》、《プチヒール》
【パッシブ】…《格上級
ゴブリン(黒緑) 性格;勇敢・従順 ランク:F
力:G 208→230 耐久:H 139→199 器用:G 219→249 敏捷:G 240→260 魔力:I 7 幸運:H→G 200→204
【スキル】…罠解除
【パッシブ】…《格上級
ピノキオ 剣盾ver 性格;お調子者・嘘つき→従順・嘘つき ランク;C
力:F 366→380 耐久:E 409→459 器用:E 404→431 敏捷:F 369→389 魔力:F 322→344 幸運:I 78→82
【スキル】…《ピノキオの投擲矢》、《嘘つきは力の源》
【パッシブ】…《ガード貫通》
まず、ステータスが久々の激増。
天使は色違いになって、一部、魔法も継承できたみたいだ。
俺の今の編成では、中・遠距離がゼロだったので、戦術に幅が利かせられるようになった。
ピノキオは性格矯正にもパッシブスキルの入手にも成功している。
万々歳である。
どっと疲れた。
ふう。
ピノキオとやりあった時みたいな戦いだったな。
「終わった?ってうわあああああああ?!」
遥が絶叫している。
ふむ。そんなに何を驚いているのやら。
「ブッッ!!千堂くん、血塗れよ?大丈夫なのそれ?」
雪村さんも驚いたみたい。
二人には雑魚処理を任せていたので、此方に気に掛ける余裕はなかったみたい。
「大丈夫だよ。天使、《プチヒール》お願い。」
『……ますた。…まかせて。…《プチヒール》』
天使が多弁だ。
珍しい。
小さい傷は治った。
合計、2回の《プチヒール》をかけてもらった成果だ。
まだ、魔力が足りないのでしょうがない。
「みんな、本当に頑張ったね。ピノキオ、お前、性格も良くなって…。MVPだぞ。いいこだ!」
『えへへ、オイラ、エライ!イイコ!』
ピノキオも上機嫌だ。
もちろん、他の魔物達もね。
戦闘はそのまま、続行。と言っても1000体オーバーの狩りを終えた所で、引き上げた。
他よりも少し早い休憩だ。
今は迷宮近くのカフェで飲み物を受け取った所だ。
「まったく、心配した!てか、私のウルフの時もあんなに大変だったの?」
遥が訊いてきた。
「いや、遥のはレア度で言えば、レアだったから。ちょっと強かったな。ってくらいだよ。みんな色違いがあの強さなら初心者が出くわしたら詰んじゃうって。」
俺はカフェテラスの椅子に、もたれかかりながら答えた。
「だよね。ウチだったら死んでたね。」
雪村さんにも相当ヤバイ光景に見えたのかもしれないな。
「ま、誰も死ななかったし、何だかんだノルマも達成したから、オッケーって事で!」
「一番怪我した人が、何がオッケーよ。」
「そうよね、ウチら今日雑魚処理させられていつもより痛かったんだけどー?」
あ、すみません。
「じゃ、じゃあカフェは僕のおごりって事で丸く収めてくれませんか?」
たじたじになる俺をみて、二人は満足したようだ。
『しょうがないわね。じゃ、おかわり!!』
伝票には5人分くらいの飲み物代とケーキ代が記載されていた。
一つ言わせてくれ、飲みすぎ食べすぎいいいい!!!
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