第4話バグ2
硬化の失敗から気を取り直したあと、俺はスライムを5匹狩った。一際遅いスライムを2匹、動画で見たような普通の速度を2匹、そして一際速いスライムを1匹だ。やはりスライムの速度によって貰えるポイントが違った。普通の速度のスライムは20ポイントだった。
「今あるポイントは96P、火魔法まであと4Pか」
あと一匹スライムを倒せば念願の攻撃魔法だが、そのためには目の前にある階段を降りる必要がある。
そう、1階層のスライムは狩り尽くしたのだ。どのダンジョンもそうだが、狩ったモンスターが再び湧くまで12時間はかかるのだ。
「待てよ?何かとおかしいあの扉なら」
2階層に降りれば、スライム以外の違うモンスターもいるかもしれない。流石に包丁と鍋の蓋、そしてジャージでは心もとない。
「一度戻って試してみるか!」
そして扉まで戻り部屋にいったん戻る。そして扉を数度開閉して再び洞窟タイプのダンジョンへと向かう。
「索敵……おお!居るな!!」
ここが先ほどのダンジョンなのか、それとも別のダンジョンなのかは分からないが索敵に反応があった。
喜々として歩き出し、モンスターの反応がした方向へと向かう。
「いた!あれは倍速モードか!!」
一際速いモンスターを倍速モード、そして普通のモンスターをノーマルモード、一際遅いモンスターをスローモードということにした俺はすぐに感知を発動すると壁を背にする、これが倍速モードに対しての攻略法になっている。
そして危なげなく倍速モードのスライムを倒し、スキル画面を開き火魔法を獲得する。どうやら火魔法もレベルを上げれるようだが次のポイントまで200P必要だ。
「余ったポイントは、感知のレベルを上げて……お!この壁走りなんか良さそうだな」
感知に10Pを捧げレベルを上げる、そして壁走りを15Pで獲得。壁走りもレベルを上げれるようで次に必要なポイントは30Pだ。
「火魔法は今のところ使えるのはファイアボールだけか」
おそらくレベルを上げれば他の魔法も使えるようになるのだろう。
「あとはどれくらいの威力で何発撃てるかだな」
ちなみに魔法は魔力、壁走りや索敵はクールタイムがある。魔力の数値化はされてないので何発撃てるかは自身で確かめるしかない。
「21時か…夢中で飯食うの忘れてたな」
リュックに詰めたパンを頬張りながら、仕事のことをどうするか悩む。
「ダンジョン組合に登録して他のダンジョンをクリアすれば金になるけど。」
今のスキルでは心もとない。強いスキルを持った覚醒者はたくさんいる。
「とにかくポイントを集めて、スキルを獲りまくるしかないな。」
気合を入れ直して、モンスターの方へと進む。
「ファイアボール!」
遭遇したスローモードスライムに魔法を放つ。だが液体状のスライムには効きがいまいちのようだ。
「結局、石で核を潰した方が早いな。」
スキル画面を見れば魔法強化という項目がある。これを獲れば威力が上がるのだろうが、300P必要だ。
「ん〜、ひとまず低ポイントで獲れるスキルを覚えるかな」
最弱のスライムで最大30P貰えるのだ。最弱ランキング2位のゴブリンや、3位のウルフであればまだ多くのポイントが貰えるかもしれない。ならば低ポイントのスキルを多く覚えて挑戦しよう。
「あとは武器とか防具だな。」
覚醒者用の武器屋と防具屋はあるが、ダンジョン組合に登録していないと使えない。
「ネットでバールとヘルメット、プロテクターでも頼むか」
ブラック企業の社畜にホームセンターなどでショッピングする時間などないので、基本買い物はネットかコンビニだ。
「とりあえず、感知と壁走りを試してみるかな」
吉良 彼方 34歳
スキル 生活魔法 索敵LV2 感知LV2
火魔法 壁走り
残SP 11P
お読みくださりありがとうございます。更新速度は遅いですが、頑張って書き続けたいと思いますので
いいねなどくださったらやる気が上がりますw
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます