第4話 町とチュートリアル1

【システムメッセージ】

「チュートリアル開始。

以下のタスクを完了して下さい。

▶冒険者ギルドに行く。」


液晶板にそうメッセージが表示されると共に簡易的なマップが表示される。


「よーし、じゃあ冒険者ギルドってとこに行ってみよっか?マップもあるみたいだし。」

「そうだねー。でも、チュートリアルは一つだけなのかなー?」

「流石に1つって事は無いんじゃない?

取り敢えず行ってみよっか。」


3人で簡易マップを頼りに移動する。

それよりこのマップ簡易にも程があるな?

恐らくギルドを示すと思われる赤ピン自分の現在地、そしてギルドの方向のみにしか伸びない長方形のマップ…

噴水から4方向に伸びてる筈のマップがこうということは、恐らくマップが9×9のピースに分かれていて、その内の2つが表示されてるいるのだろう。


❀移動中...❀


「ここがあの女のギルドね。」

「誰のこと言ってるんですかねー。

この世界で私達の知り合いはまだ居ない筈ですよー。」

「そうだよ『xree』、私達のやってたゲームのクラメンが居たら別だけど、流石に当選してないでしょ?」


突然『xree』がボケてきたので『lalia』と一緒にツッコみをする。ていうか待てよ?


「そういえば3つ当選したって言ってたけど何個応募したの?複数応募大丈夫だったの?」

「あぁ、それ?応募条件が電話番号と住所だけだったから2人の分勝手に応募しといたよ。」

「何らかの法にふれそうですねー。」

「やってる事が…私たちがやらなかったらどうする気だったの?」

「二人共乗るって分かってたから。」


普通に驚いたは。別に私は気にしない人だから良かったけど他の人だったらヤバいのでは?


「そんなことより早くギルド入ろー。」

「そうね。早くチュートリアル終わらせようか。」


何かなー。スルーしてはいけないのでは?

とりあえずチュートリアルを進めるか...

そしてギルドに入ると、


【システムメッセージ】

「タスクが更新されました。

次のタスクをクリアして下さい。

▶冒険者ギルドに行く…達成

▶冒険者ギルドに登録する。」


「登録?」

「登録だってー。任せた『xree』。」

「え?私?」

「あー...『xree』お願い。」

「『m1lia』まで!?」


ちょっとこういうのは…人と話すの苦手なんで。丸ごと投げます。


「取り敢えず受付行ってくるね。」

「行ってらっしゃい。」

「ここで待ってるねー。」


『lalia』と一緒にギルド内にある席に着く。そして『xree』を観戦する。

受付に話し掛けて、私と『lalia』を指差して、また話始める。紙を渡されて、その紙に何か書いてる。

そういえば装備確認してなかったな。

【インベントリ】っていうのがあるしそこに入ってるのかな?『lalia』は背負ってるけど。そこでシステムメッセージが来た。


【システムメッセージ】

「タスクが更新されました。

次のタスクをクリアして下さい。

▶冒険者ギルドに行く…達成

▶冒険者ギルドに登録する…達成

▶依頼を受ける。」


「終わったよ。」

「ありがとー。次は何するのー?」

「システムメッセージに来てるよ。

依頼を受けるみたい。」


「そうだよ。さっき説明を聞いてきたけど、あっちにある依頼板っていう紙がはってある壁があって、あそこから依頼書を剥がして【インベントリ】に入れると依頼を受けれるらしい。因みに3つまで受けれるらしいよ。で、達成すると報酬が入って依頼書がインベントリから消えるらしい。」


「おっけー。じゃあ依頼はどんなのがあるのー?」

「討伐系と採取系とか?」

「そうだね。基本はモンスター討伐、アイテム採取、そして運搬と納品があるみたい。」

「うーん。私はわかんないからなんでもいいよー。」

「私も任せようかな。」

「じゃあ討伐を受けてくるね。リーダーが受ければ全員受けた事になって、全員でこなせばそれぞれ報酬が入るっていう優しいシステムみたい。」

「じゃあお願い。」


そうして『xree』に任せた。

少しして『xree』が受けた依頼によって液晶板が更新された。内容は、


【システムメッセージ】

「タスクが更新されました。

次のタスクをクリアして下さい。

▶冒険者ギルドに行く…達成

▶冒険者ギルドに登録する…達成

▶依頼を受ける…達成

▶依頼をクリアする。

◆『フットラビット』の討伐…0/10」


という物だった。最初はやっぱり簡単なモンスターからなんだな。それより、『xree』が帰ってこない、そう思っていると、


「お待たせ。ちょっと場所分からないから道を聞いてきた。ついでにマップを貰ったよ。私達のマップは2/9しか無かったみたい。」

「ありがとー。じゃあ行こっかー。」

「え?『xree』さん有能すぎない?」

「任せてよ。」


思った以上に『xree』が優秀だった。

そんなこんなで『xree』の情報を頼りに歩く。中央の噴水から八方に向けて町が広がっていて、北にギルドがあるみたいだ。

私達は今南に向かっている。なんでも四方でマップが変わるらしい。

北が鉱山、東が森、西が丘、南が草原らしい。『フットラビット』は南にしか出ないモンスターだから南に行っている。


町の南にたどり着くと、そこには大きな外壁と門があった。門の扉は空いていて、多くの人が出入りしている。

門から出て少し歩くと、視界の左上に

跳兎とびうさぎの草原】という文字が表示される。そこで『xree』からマップの説明をされる。


「とりあえず、聞いてきた話だとここからはモンスターが出るみたい。基本は依頼の『フットラビット』しか出ないけど、稀に希少種的な奴で『スカイラビット』っていう羽のついたウサギが出るらしい。」


「強そう。」

「粉みかんー。」

「ボケてないで行くよ。続きだけど、

草原には所々に木が生えてて、奥に行くと不自然に折れた木があるらしい。その折れた木の先に行くとボスモンスターが居るらしい。」

「へー。取り敢えず倒そー。」

「結構情報出るんだね。NPCとの会話が結構重要かな?」

「取り敢えず、行ってみよっか。」

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