三幕までのキャラクター紹介 NPC編(第三幕)

★鹿島

配信名:鹿島 (本名:八十島・比呂)

所属企業:エクシオン・ダイナミクス

誕生日:4月29日

年齢:31歳

身長:175・8センチ(被り物含む)

趣味:旅行、未知のモノを知る事

特技:鹿の鳴き声の声マネ

主要スキル:【鑑定】【弱点看破】【見切り回避】

チャンネル名:シカシーカーチャンネル


 初出は第三幕の『序:サムライガールは鹿頭に出会う』から。


 第三幕のアトリを狙う企業配信者その一。一人称は鹿わたし。言葉として聞いている限りでは『わたし』にしか聞こえない小説的なお遊び。


 ダンジョンに出てくるさまざまな魔物を【鑑定】【弱点看破】し、それをデータにしてまとめている配信者。シカの被り物をして魔物を【鑑定】する様を配信し、シュール且つ情報の正確さでエクシオン日本支部内のトップ配信者になる。


 この世界の【鑑定】スキルは距離により補正がかかり、遠距離からスキルを使用してもあまり情報量は得られない。正確な情報を得るためには近づかねばならず、そうなると攻撃を受ける可能性も高いというジレンマがある。


 それを解決するのが【見切り回避】。【鑑定】や【弱点看破】を用いて情報を調べた相手に対する回避率が上がるスキル。鹿島はこれを用いて敵に速攻で近づき【鑑定】【弱点看破】を行い、相手からの反撃を【見切り回避】で避けるスタイルを取っている。


 魔物の【鑑定】は元々エクシオン内で行われた業務だった。必死になって上層の魔物を鑑定したが、その手柄を上司に全て奪われてしまう。多くの社員がこれが企業だと諦める中、鹿島だけは『じゃあそれ以上の【鑑定】配信してやらぁ!』と一念発起したのがチャンネルの始まり。


 配信を続けるうちに【鑑定】にも慣れ、業務で行っていた時以上の【鑑定】情報を公開する。この事により鹿島達から手柄を奪った上司は役立たずという事で更迭される。


 シカシーカーがエクシオンに認められたのはこの後すぐ。企業のバックアップを受けて【鑑定】配信を行うことになった。……というか、鹿島の事はバレていたらしい。シカシーカーに配属された人材も、当初の【鑑定】業務メンバーが中心だとか。


 シカの被り物は最初は身バレ防止の為だったが、いつの間にかトレードマークに。配信者として活動する以上は消して脱がないという誓いの為か、アトリ達に相談するときもシカの被り物だった。街中は素顔で歩き、アトリに遭う直前で被り物をしたのである。


 リアルでは社内恋愛を通して結婚済み。小学生になったばかりの子供がいる。



★レオン

配信名:レオン (本名:御剣・玲於奈)

所属企業:アクセルコーポ

誕生日:8月2日

年齢:20歳

身長:162・1センチ

趣味:筋トレ、バイク

特技:編み物

主要スキル:【守りの盾】【素手格闘】+α

チャンネル名:火雌冷怨カメレオン特攻隊チャンネル


 初出は第三幕の『▼▽▼ アクセルコーポ最強配信者の火雌冷怨(カメレオン)特攻隊 ▼▽▼』から。


 一人称は私。赤い特攻服を着た不良。【守りの盾】を圧縮して手足に纏わせて【素手格闘】を用いて格闘武器にして戦う。そして相手に合わせてもう一つスキルを用意していく戦闘スタイル。卑怯上等変幻自在のカメレオン。


 ……というのはあくまで配信内でのキャラ付け。火雌冷怨カメレオン特攻隊は戦闘にストーリーを重ねていく配信を行っている。ヤラセや茶番などと言われることもあるが、それを封殺するほどの演技力を有している。


 地の利がある戦場で戦う。人質を取る。そんな『悪役』を演じる火雌冷怨カメレオン特攻隊だが、実際は安全面などは十分に配慮している。ダンジョン内にも複数のスタッフを用意していたり、人質を殴るときも痛みや殴った跡が残らないように配慮したりしている。


 対となる『正義』側の配信チームが炎上して内部分裂したため、急遽アトリに『正義』役を担ってもらう。飛ぶ鳥を落とすアトリに嫉妬して後輩を人質に取ったというストーリーをでっち上げ、事後承諾でアトリにお願いしたのだ。


 配信内では不良キャラを演じ、普段の常識的なレオンとは打って変わったキャラになる。口も悪く、喧嘩っ早い往年のレディース暴走族キャラ。あくまで演技なので過度に相手を痛めつけるようなことはしない。


 作中で数少ない『アトリとまともに戦闘になった』配信者。アトリが『奥の手』を見破るのが遅ければ、あのまま押し切っていた可能性もある。逆に言えば、2度で見切ったアトリがありえないのだが。


 実はアトリの姉と同世代の配信者。ダンジョンデビュー当時は鎬を削るかもしれないと思っていたが、戦闘面では一気において行かれたとか。


 部下の育成は体育会系。礼儀をきちんとするように叩き込み、スポーツ科学に則った訓練法をを行う。スキルも重要だが、それを扱う人間の基礎体力や経験も大事というのがレオンの信念で、隊員もそれを理解している。


 アトリのようなトンデモサムライを除けば、日本最大規模の戦闘集団である。



★リューヤ

配信名:リューヤ (本名:阪上・竜也)

所属企業:アクセルコーポ

誕生日:6月4日

年齢:21歳

身長:171・7センチ

趣味:特撮鑑賞

特技:映画のセリフ暗唱

主要スキル:【召喚】【融合】【竜章鳳姿りゅうしょうほうし

チャンネル名:チェンソードラゴンチャンネル


 初出は第三幕の『拾弐:サムライガールは盾持つ不良と戦う』から。


 アクセルコーポにおいて『正義の味方』を演じる配信チーム。火雌冷怨カメレオン特攻隊と幾度も戦い(シナリオの上で)勝利してきた。


 元は相応に実力も運もある配信者だったが、中層でアイドル配信者を助けて、大きくバズる。ここでそのアイドル配信者と仲良くなり……というルートはなく、承認欲求が満たされて、それに酔いしれてしまう。


 以降、魔物をトレインしてそれを助けるというマッチポンプな正義の味方を行うようになる。有名になったリューヤをアクセルコーポは企業配信者として受け入れ、以降はレオン達の火雌冷怨カメレオン特攻隊と戦い、人気を博していく。


 転機はTNGKが起こしたアンチアトリムーブ。リューヤはこれも正義だとばかりにアトリを過剰に叩き、TNGKが倒れた後もそれを続けていた。その結果、ファンや仲間に見限られ、アクセルコーポからも見放される。


 その後の悲劇は作中に語られるが如く。己の正義を満たすためにアトリやレオンに粘着し、その挙句にドナテッロに利用される。最終的に一命はとりとめるが、スキルブレイクの過剰投与やアトリへの恐怖心、そして度重なる醜態もあって配信者としての復帰は不可能となった。



★ぴあ&じぇーろ

配信名:ぴあ&じぇーろ (本名:加賀見・都(ぴあ)&光(じぇーろ))

所属企業:インフィニティック・グローバル

誕生日:2月3日(ぴあもじぇーろも同じ)

年齢:10歳(ぴあもじぇーろも同じ)

身長:136・7センチ(ぴあもじぇーろも同じ)

趣味:アニメ鑑賞、勉強(ぴあもじぇーろも同じ)

特技:歌唱、ダンス(ぴあもじぇーろも同じ)

主要スキル:【回転木馬】【刃の舞踏】【炎弾】(ぴあ) 【氷矢】(じぇーろ)

チャンネル名:ぴあ&じぇーろのモン虐チャンネル


 初出は第三幕の『拾玖:サムライガールは子供と遊ぶ』から。


 双子の配信者。性別不明。一人称は自分の名前。


 一卵性双生児。見た目ではどちらがどちらかはわからない。二人は常に同じ服装をしており、名乗るのも一度だけで、配信中は激しく立ち回るのでわからなくなる。


 正確に言えば配信をしているのは父親で、ぴあもじぇーろも父親の言う事を聞いているだけに過ぎない。登録場は二人は父親の荷物持ちポーター灯り役トーチャーで、『戦闘に巻き込まれたから戦っている』のである。何この茶番。


 まだ幼い子供が純真な心のままに魔物をイジメて倒すというコンセプトが受けたのか、チャンネルは大人気。インフィニティックとしても『スキルがあれば子供でもこの強さがある』というアピールのために、ある程度の不正行為は無視していた。


 ぴあとじぇーろの強さの秘密は大きく三つ。出所不明の強スキル【回転木馬】と、スキル効果を高める非正規ポーション『スキルブレイク』を使っていたこと、そして双子ならではの息の合ったコンビネーションだ。アトリは三番目こそが二人の戦術の要だと評している。


【回転木馬】もスキルブレイクも、実はドナテッロから父親を通して渡されたもの。ドナテッロからすれば有能なデータを得られて、父親からすれば三大企業の偉い人とコネができて、しかも配信数を稼げる。そんなウィンウィン関係。


 大人のやり取りに振り回されたのがぴあとじぇーろ。非公式薬品のスキルブレイクを飲まされ、正体不明のスキルを使わされる。スキルブレイクの効果でスキル効果は増幅するが、麻薬成分と魔石からの浸食で肉体的にも精神的にも歪みが生まれる。加えて、魔物とはいえ生き物を虐待することで理性のブレーキを壊すことになった。


 その結果、純真な子供の心を持ちながら容赦のない攻撃をする虐待者が生まれたのである。アリの巣穴に水を流し込む子供の様に、魔物をいたぶって倒すことに躊躇のない双子。


 最終的には高濃度のスキルブレイクを傷口から吸収させられ、理性を完全に失って魔物と化す。アトリがそこにいなければ、確実に日本は壊滅していたほどの強さである。


 三幕後は二人の叔母に引き取られ、療養中。毒親ともいえる父からは隔離されており、少しずつ更生しているとか。スキルなどはエクシオンに回収されてチャンネルも消去され、配信者としては終わった形になる。


 とはいえ、無理やり望まぬ配信やモン虐をしていた二人からすれば、こちらの方がいいのは間違いないことである。


 アトリ曰く「【回転木馬】などなくとも、二人のコンビネーションは十分に強いぞ。数年後が楽しみだ」とのこと。スキルなどなくとも、アトリに難敵と思わせるほどの連携だったのは間違いないのであった。

 

 

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