第20話 デートプラン(秋葉 凛)の場合

「デートのプランを決めるわよ!」

 バン! と凜がデートスポットの一覧が載ってる雑誌を大量に持ってきた。

「ここ、俺ん家なんですけど」

 デートの約束をした日の後、家でのんびりしていたら、インターホンが鳴ったので、出てみたら凜が大量の雑誌を持ってきたのである。

「デートはプランが大事なのよ? 空太?」

「そういうものなのか?」

「そういうものよ!」

 凜はいつにもまして気合が入っているようだ。どうしてかな?まあいいや。

「それで? 具体的にはどこに行きたいんだ?」

「そうねぇ。まずはここかしら!」

 凜は持ってきた雑誌のページをめくると俺に見せてきた。そこに載っていたのは――


『サンシャイン水族館』


 東京の池袋にある水族館だった。また水族館か。

「水族館かぁ。凜は何が見たいんだ?」

「もちろんペンギンよ!」

 サンシャイン水族館はペンギンが空を飛んでいるような展示スペースがある。凜はそこを見たいのだろう。

「ペンギンかぁ。まあいいけど?」

「なによ空太。不満でもあるの?」

「いえ。ないです」

「水族館の後は、ボウリングでも行きたいわね!」

「ボウリングかぁ。最近行ってないな~」

 ボウリングなら空太は多少の自信がある。凜を負かすにはいい機会だ。

「ふふん。空太? ボウリングは勝負しましょう? その方が燃えるわ!」

「いいだろう。格の違いを見せてやる」

「決まりね!」

 こうして、凜とのデートプランが決まった。まず水族館に行きペンギンを見る。次にボウリングで勝負する。時間が許せばどこかぶらぶらするのもいいだろう。後は何事も起きないことを祈るだけである。


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