山田?ヤーマダ?異世界に!!(中編)

めんどくさい

ただ、ひたすらにめんどくさい

もう、この時間に来るメールなんてどうせめんどくさいものに決まってる

だが、いつかは見ないといけないししょうがないから見るか


そうして、ゆっくり確実にマウスを動かしメールを開いた


「え〜と、異世界に興味がないですか?いける権利をあなたにプレゼント〜?」


たったその短い文と下にハイかイイエを選ぶボタンみたいがあるだけだった……


おお!これは長年の僕の夢が叶うってことか!!

早速僕はハイのボタンを押そうと――



しなかった


ぷっ……(='m') ウププ


いやいやいやいや〜

雑、あまりに雑すぎる!

こんなんじゃ僕騙されませよ!


「確かに前から異世界転生ものでありがちなパターンだけどさ〜〜……だてに20数年生きてないスッよ!リアルとバーチャルの違いくらい分かるお年頃なわけですよ!」


いや〜今どきこんなスパムメールみたいな送るやつがいるなんてな……

こんなの絶対詐欺やん(笑)

こっちは残業で疲れとるねん!


「まぁいいや、こんな変なメールさっさと削除してしまって早く神の水エナジードリンクを買って作業を再開しよ〜」


時間を数分損してしまったけど、ちょっと笑わせてもらったから良しとしよう


このヘンテコメールを削除しようかな〜と思いメールの削除ボタンを押した

カチッ


「うん?」


メールは消されていなかった

あれ?確かに押したはずなんだけどな?

もう一回やるか

カチッ、 カチッ


「んん〜???」


ありゃりゃ?なんぞこれ?消せないぞこれ

ヤ、ヤバいぞ(;´Д`)

もももしかしてウイルスかこれ〜ウイルス〜?


「もうなんだってんだよ〜、くそっくそっ!」


カチカチカチカチ

消そうとしてバツをひたすらに押してみた

そうしたらパソコンのディスプレイが白く光った


「な、なに?!えっ!ナニコレ!」


慌ててパソコンのコンセントを抜こうとしたら白い光に包まれた


『せっかく一生懸命さ!僕が作ったのに!!そんなこと言うやつキライだ!!』


あれ?なにか誰か言った?!


『ルールでスキルだけはやるからあとはすきにしろ〜〜グスッ(´;ω;`)』


え?ええぇぇぇ〜〜〜〜〜?!

最後に僕が聞いたのはまだ声変りもしてなさそうな男の子の声だった



―――それが僕がここに来た経緯だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る