第1章 第8話 〜元兄からの決闘……勝負の行方は…?〜

 今日は……学園がお休みだが、、ユクィナ様のお世話と言うより傍付きがある。


そして、今日は……リリス家で魔王と勇者の合同パーティに参加するそうで、私も付き添いで来ている。



 もちろん……ユクィナ様は、魔王の中で1番強い。その次に強いのは、ロゼ様……だから、2代魔王の首席として別の部屋で……お話し合い中だ。


 俺は、気楽にパーティの参加をしている。

すると、奥から俺に向かって声が聞こえた。


「あれれ〜?? 誰かと思えば……

愚弟じゃねぇ……??」


 ……嫌な奴にまた会ってしまった。

なぁ、俺ってなんか悪いことしたんか?

少しは、休ませることをさせてくれませんか?


 と、俺の要望が……途方もなく消えたまま……

そちらに顔を向けると……。


「やっぱり!! 愚弟じゃねぇか!!

どうだ? ちゃんと捨てられずに、あの最恐魔王様の後ろに追いついて行けてるか?ww」


 ……俺を産んで、盲目だからと言う理由で捨てた親の子供で1番優秀である兄のナーバス・ユートピア。


 ━━━━そして、罵倒された事により徐々にイラつきを覚える……。ユクィナ様は……そんな奴じゃないのに、、。


「お前は、盲目なんだからさぁ〜ww

使えなかったらすぐ捨てるんじゃないか?ww」


 ━━━━我慢できないけど、俺だけの愚痴だから我慢する……。


「どうせ、お前は……無能なんだからよぉ〜?

ユクィナ様のお荷物なんだy……。」

「……煩いわよ。」

「……!?」


 ……俺は、声した方向を見た。

すると……血相変えたユクィナ様が、そこに居た。


「君が言ってた愚弟は……君より優秀よ?

しかも、その愚弟はね? 君より1000倍……強いわ。」


 と、言うと……ナーバスはブチギレて俺に向けて言った。


「おい!! だったら、勝負しようぜ!!

お前の根源は……なんだぁ〜。

クロノスである時空間と

オーディーンである死だけかよw


俺は、俺の根源は……ゼウスの「全知全能」だぞ?

勝てるわけがねぇww」


 ……これで、俺は勝ちを確信した。

残りの2つの根源がバレてないなら勝てる。


「いいですよ……?

私は、あなたに借りがあるので……ね?」


 とりあえず、このパーティには……

邪魔したくないので外に出る。


「じゃ、やるぞ……?

魔法 蒼炎火!!」


 ……俺は、聖剣 クラウ・ソラスで切り裂く。


「なぬ?! 魔族であるお前が!!

……聖剣だと!?」


 俺だって……驚いたわ。

筋トレついでに、抜けないのに抜こうとしたトレーニングのつもりだったのに……本当に抜けるとは……誰も思わないだろう……?


「だったら……ガチで殺してやる!!

魔法……即死!!」


 ━━━━俺は……死んでなかった。

何故か? 死と時空間以外のもう1つの根源で無に返した。


「何故だ……!!

何故なんだァァァァ〜!!」


「兄さん……?」


「……!? な、なんだ!?」


 俺は、冷酷にそして残酷に言った。


「俺の盲目は……相手への""ハンデ""として

こうしてるだけだ。""本来""ならば、目は復活してるほどに力はある。だけど、それをしないと言うことは何かがあると自覚した方がいい。


慢心は敗北に繋がるよ……兄さん。

だから、来世で更生する勉強材料として

そして、俺が更に強くなる為にも……俺が進化し成長するとなってくれ……よ。」

「何言ってんだ? 弟よ……。

俺たち兄弟だろ? マジで、殺すのか??」



「あぁ、勿論さ……

『時喰蟲』」


 そして、蟲を召喚し……時空間を使って、時を止め、ナーバスの首に当てて、時を開始し……蟲がナーバスの寿命・根源の時を捕食した。


「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」


 断末魔の鎮魂歌が奏でていた。

……美しい!!


 一方……ユクィナの方は……。


「ねぇ? あれ、殺しちゃうけどいいの?」


 と、ロゼは言った。


「いいんじゃない? だって、自業自得だからさw」


 と、返した。


そして、ルマーノスの方面に切り替わる。


「ぐわぁぁぁぁぁあ!!!!


ぁ…。」


 そして、体全体が石化したように灰色になって……クリスタルが壊れた様に、砕け散って行った。


 ……そして、根源がまた増えた。

更に、ステータスウィンドウが現れる。


『ルマーノス・アイリスの種族が変わりました。

喰種から神喰いの混沌神鬼カオス・サトゥルヌスへと進化しました。』


 ……なるほどな。

俺は、種族が進化したのか……。

喰種から神までも喰う……混沌の邪神と喰鬼を合わせた者へと……。


 ユクィナ様に怒られるな……。多分……。


 一方……ユクィナの方は……?


『いやぁーん!! 進化したらしいわ!!

しかも……この喰種の中で""最恐""の種族へと進化したわ!! いやぁーん!! かっこいいわ!!


……凄いわ!! 流石、""私""が育てた天才の子!! もう、帰ったらキスしてあげようかしら〜ん!!』


 それを近くに見ていたロゼは……


『うわぁ……私より妄想してるよ……。

あんな、ヘタレをよく好きでいるよな。

ルマーノスも……まぁ、似た者同士だから仕方ない……か!!


まぁ、最終的には私が完璧に堕とすけど……ね!!』


 ……と、ユクィナもロゼも自分の世界に入るのだった……。

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