第1章 第5話 〜ユクィナ様の親友様……?〜

 俺は、無事に? 通学が出来た。

そして、学園の門に入ると……速攻で、周りに睨まれた。


 俺はそれでも……良かった。

変に、媚び売られても殺したい気持ちだけになるだけ。だから……正直、睨まれる方が楽だ。


「あら〜!! 不適合者の首席 第1位!!

ルマーノス・アイリス!!」


 ……あぁ、なんて運がないのだろうか?

酷い……酷すぎるよ……。


 この無神経に声をかけてきたのは……

ユクィナ様と同格なスタイル大層……不躾な女で竜魔王の……ロゼ・リリス。


 そう……。この女は……。

ユクィナ様の親友様であり……私の事を本気いやらしい目で狙うお嬢様わがまま娘である。


……この女、、マジで、気持ち悪いのだ。

俺のお風呂は堂々と覗くわ……

トイレも堂々と開けて、俺の用足ししてるシーンを眺めながら……抹茶を啜ってるわ。

 ……本当に頭がイカれてるし、狂っている狂人。


まさか……ここに来るとは思わなかった……。


「あれれ〜?? ユクィナは居ないのかなぁ〜?

居ないんだねぇ〜?? じゃ、""気楽""にルマーノスとイチャイチャ出来るね?♥」


 俺は、嫌な予感がしたので聞くことにした。


「ちなみに、首席の方は……??」


 と、言うと……即答で答えた。


「第3位……だよ?

My Darling♥」


 突如……吐き気が来て、逃げようとした……が、

離れなくて……仕方なく我慢した。

地獄の日々が始まる合図が聞こえてしまったのだ。


 一方……ユクィナは……


「クソが!! あのメスガキロゼめぇ〜!!

ぶっ殺してやる!! 私が居ない事をいい事に……

イチャイチャしやがってぇ〜!!!!

マジで、タダじゃ置かねぇ……。

覚えてろ、クソ雌豚が……!! etc.」


 一方……ルマーノスの方は……??


 うん。何故だろうか?? もの凄い悪寒が走るのだ。そして、何故だろう……その悪寒の原因がある意味、二つの意味な気がするのは俺だけ? 気のせいか?


「授業始めるぞ〜。

って、おいそこ……

ロゼ・リリス。

お前の席はそこじゃねぇだろ?

元の席に着け?」


 そうだ、そうだ!! もっと言ってやってくれ!!


「え?? 第2位の子から……

譲り受けたんですよ? ね〜!!」


 おい、何やってんだ!! 2位の奴……殺すぞ?


「そうか。それならばいい。」


 おい、先生? 面倒くさがってません!?

これ、死亡フラグなのか!? 俺、フラグ建築士なのか!?


 いや、俺には愛する人がいるのに……

それを邪魔されるの!? たかが、親友様メスガキに?? 嘘だろ!? いじめか??

いじめなのか?! きっとそうだ!! etc.


 結局、、全ての授業もお昼休みも……

ロゼ様と過ごす一日であった。


 俺が帰宅すると……いつもより、ニコニコな怒っていらっしゃるユクィナ様が居た。


「ねぇ……ルマーノス??」


「はい……なんでしょうか? ユクィナ様……?」


 何か、、凄く嫌な予感がする。


「……ロゼと何していた?」


 終わった……全てが終わった……。

どうしよう。どう答えようか……。


「普通に、良き友人として学園生活を……」


 と、言うと「違うでしょ!!」とキレられてしまった。


「私なんてどうでもいいんだ!!

私を捨てて、ロゼの所に行くんだ!!

私は用済みなんだ!!」


 俺は、ユクィナ様を強く抱き締めた。


「いいえ……拾ってくれたこの命は……

ユクィナ様の為にございます。


決して、あのメスには行きません。

断じて言いましょう。あんな奴……

真っ平御免です。」


「そう……? なら、良かったわ。

ごめんなさい……取り乱して。」


「いいえ、こちらこそ……すみません。」


「ルマーノス♥」


「ユクィナ様♥」


 俺とユクィナ様はお互いに……抱き締め合った。


それを見ていたメイド達は口を揃えて言った。


「もう付き合っちゃえよ……」


 ……と・・・。

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