夫婦編
第7話 二人の寝室 朝ver
//SE 体をゆする音
「おーい、起きてー。起きろー」
「……もしかして、死んでる? それじゃあ、私の愛のキスで」
「んーー」//だんだん近づく感じで
「——っていきなり目、開けないでよ。びっくりするじゃん」
「今何時か? 朝の六時だよ。遅寝早起き、最強だね」
「今日はデスクワークだからこんなに早く起きる必要がない? 眠いから二度寝する? 二度寝ダメ、絶対」
「……かまえ! この私をかまえっ!」//体をゆすりながら
「布団は没収。後、眠気覚ましに——」
「チュッ」
「……へへへ、やっと起きた」//少し照れた感じで
「ん? どうして鳩が豆鉄砲を食らったような顔してるの? いや、頬にキスを食らった顔か。ふふ、これでもう眠れないね」//いじわるな感じで
「おはよ、ダーリン」
「本当は唇にしたかったけど、起きた直前の口は菌の住処になってるからねー」
「まぁ、この俺の中にいる細胞や菌ごと愛せと言うなら、考えなくもないけど」//男らしい感じで
「そこまでしなくて良い? それは夜のお楽しみに取っておく? 朝も夜もかまってもらおうだなんて、贅沢者だね」
「それじゃあ私も贅沢して、おはようのハグをしてもらおうかな。もちろんダーリンが抱きしめに来るんだよ。……何恥ずかしがってるの? 私たち夫婦だよ? 余裕でしょ」
SE//服がこすれる音
「——はぁー、なんて言うか幸せだなー。ダーリンも私みたいな良い女を抱きしめれて幸せでしょ?」
「……ダーリンは本当に昔から変わってないなー。顔でバレバレだよ。あっ、告白のタイミングも丸わかりだったよね。『これからもずっと一緒にいてほしい』って言うのに、私十分ぐらい立ちっぱで待ってたんだから」
「恥ずかしいからやめて? ……でも、すごく嬉しかったんだよ? 私もそう思ってたし」//照れてる感じで
「けど、もうちょっと早く言ってくれても良かったのになー。 ダーリンの告白を待ちきれずに私から言ってしまおうか迷ったんだから」
「怖かったから、言い出せなかった? ……よしよし、よく頑張ったね。お礼に一生一緒にいてあげる」
「そして、日々の仕事でお疲れなダーリンにご褒美としてマッサージをしてあげよう!」
「いきなりだな? いきなりじゃないよ。私は結構前からしてあげようと思ってたの」
「最近デスクワーク続きで暇さえあればずっと肩や首をぐるぐる回してるから、何かできないかなって調べたら簡単に出来そうなツボマッサージ? やってあげようかなって」
「おっ、自分からうつ伏せになっちゃって。準備万端ってことだね。じゃあ、お尻の上に乗るからねー」
「あと重いって言ったら殺すから」//ニコニコしながら
「……あれー? どうしてそんなに肩が上がってるの? リラックスだよリラックス」
「——」
「————マッサージ、やらないのか? んー、改めて見ると結構肩幅あるんだなと思ってさ。男だったら普通なのかな」
「運動も全然してないから標準以下? へぇー、そうなんだー」
「……もしかして眠いのか? まっったく眠くないよー」
「別に三時間前に起きて、寝顔をずっと見てたわけじゃないし、ほっぺをツンツンってしてみたり、私の触り心地抜群のお胸を顔に押し当てたりなんかしてないからー」//眠そうな感じで
「ちゃんと……マッサージ、して——あげる、から」
「私の、ダーリン」
SE//寝息
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