恋人編
第4話 文化祭
「キンキンに冷えた缶ジュースでアタック!」//無邪気な感じで
//演技 両耳に軽く触れる
「へへへ、びっくりした? 暑さで少し溶けてるんじゃない? ……もちろんジョークだよ?」//はしゃいでいる感じで
「妙にテンションが高い? そりゃ高校最後の文化祭だからね」
「それでどっちが良い? そこらへんに生えてた草味ジュースか、ティースパークリングか。どっちも名前の通りだよ」//興味津々な感じで
「どれも美味しくなさそう? 科学部の『勇敢な君に捧げる謎の飲み物シリーズ』で売られてたジュースだよ。ベンチで溶けてる君にプレゼント」
「お、そっちを選ぶんだね。それじゃあお隣に座って、乾杯!」
//SE 缶と缶が当たる音
//SE 飲み物を飲む音
恐る恐る飲む感じで
「——んー、なかなかまずいね。まぁ文化祭の出し物にもネタ枠は必須だから仕方がないか」//口に合わなかった感じで
「それにしてもなんでそんなにばててるの? まぁ、帰宅部だから体力はないだろうけど」
「周囲の目線がすごく気になった? それは、うん。……恋人なんだし仕方がないんじゃないかな」//照れてる感じで
「でもめっちゃ楽しかったでしょ!? 私はすっごく楽しかった。高校最後の文化祭をまさか、君と回れるなんて思わなかったし」//照れているのを隠す感じで
「あ、もうちょっとそっち寄るね」
//SE 服がこすれる音
「よいしょっと」
「この後、手つないで回ってみる?」//いじわるそうな感じで
「……ま、まぁ君にそんな度胸ないよね~」//はぐらかす感じで
「あ、そうだ! 今日私が行きたいところに連れまわしたでしょ?」
「だから君の疲れを取るというか、癒してあげようと思うんだけど」//もじもじしている感じで
「……こ、光栄に思いなさいよね!」//後付けした感じで
「自分は君と一緒にいるだけで十分? えええっと、……もしかして、私のことからかってる? 最近私を手のひらでコロコロ転がして遊んでるよね?」//動揺
「君に似たのかも? ……ぐぬぬ、私の方が君をドキドキさせれること、証明してやる!」
「さあさあ、目を閉じて。今すぐ、早急に。死体ごっこは得意でしょ?」
「ちゃんと閉じた? 薄目で開けてるとか卑劣な行為はしないでね」
「してない? よろしい。じゃあ全身の力を抜いて。そして、私のお膝にゆっくり倒れてきて」
「……はーやーく」
「……なんで倒れてこないの? 全身ガッチガチになってるし。ちゃんと言うこと聞いて」
「そんなのできない? あれぇ? 恥ずかしいんだ。さっきまでの余裕はどこに行ったのやら。ほらほら私のお膝にどーんと飛び込んで来てよ」//煽る感じで
「もし人が通ったらどうするのか? 問題ないよ。みんな校舎の周りで文化祭を楽しんでるから。駐輪場から一番近いベンチには誰も来ない。だ・か・ら——」
//SE 服がこすれる音
耳元で囁くように
「私たちも楽しもうよ。二人きりをさ」
「もう照れないでよー。顔が真っ赤なのは暑さのせいかな?」
「……えいっ! とりあえず君には強引に寝てもらいます」
//SE 服が頭の後ろでこすれる音
「リラックスしてよね。君のためにやってるんだから」
「ねぇ、ちなみに私の膝枕ってどんな感じ?」//不安
「最高? うっ……、ま、まぁそれはなんとなく顔でわかってたけどね」//動揺
「——仰向けになって良いんだよ? じゃないと私の顔見れないし。まぁ、私は君がどこを向いててもトマトみたいに真っ赤なお顔が見れるから全然良いんだけどね」
「ずるい? 私はもともとこういう女の子だよ? 君もそんな私のことを好きになったんでしょ?」
「さっきからずっと私の膝の上でそわそわしてるけど、ちゃんと理性は保っておいてよね。ここは一応学校なんだから」
「え? もう無理? それってどういうこ——」//顔を真っ赤にする感じで
「っておーい。ちゃんと生きてるよね? ねぇってば」
「……だめだ、目が回ってる」
「うん、何て言うか……これが幸せってやつだよね。こんなににやけてる顔、君には見せれないな」
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