夏で二十句

平中なごん

夏で二十句

新緑の 色したメロンを いち早く


目に青葉 緑の風が 庭に吹く


祭り前 通せんぼする 茅の輪かな


大祓 夕風に舞う 紙吹雪


大空に 衣干すてふ 入道雲


炎天下 入道雲へ 向かう道


爽やかに レモンが広がる 口の中


汗をかく グラスで氷が カランコロン


高き雲 生温き風 蝉時雨


草蒸しる 匂いに気付く 空模様


雨激し 軒先借りて 帰る道


良き風を 待つ縁側の 夕べかな


軒先の チリンと鳴る音 愛おしき


風呂上がり 枝豆ビール 夕涼み


何せんと じっとり汗かく 凪の夜


茹だるよな スタバの罠に ハマる夜


暑いので 二日連続 フラペチーノ


生ぬるき 夜風に薫る シャボンの香


線香で 蚊を極楽に 送りけり


盆すぎて 朝夕の冷えに 風邪をひき

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夏で二十句 平中なごん @HiranakaNagon

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ