第191話 一般論だけど

 人種、性別、職業、門地、エトセトラ、エトセトラ。法の下の平等の例示。

 ほら、日本国憲法に規定されているでしょ。

 もう少し細かく区切って、何とか小学校の卒業生とかかんとか高校の卒業生とか難関大学阿呆学部の出身者とかあの何とか地区の住民とか、多少なりとも細かい区切りをしてみたところで、一定数変な人物はいるってことです。

 あることで知合った在日朝鮮人の方が、何かの折におっしゃっていた。


個々の事例を述べていけば、キリがない。

だけど、ひとまとまりにくくってしまえば、その事例を見誤る。

総論賛成各論反対という言葉もあるけど、

その逆もまたしかり。

総論反対各論賛成という状況も、当然あり得る。


左翼系の強い大学にも、右翼な考えの持主はいるだろう。

右翼っぽいイメージがあって実際そういう学生の多い大学にも、左翼はいる。

鉄道ファンは女性にもてないと言われていたが、既婚者、多数います。

もちろん、独身の人もいるけどね。私もそうだけど。

女性にもてないで独身となれば、私は鉄道ファンの「王道」かな?

そりゃ、言い過ぎだな。


ナチスの関係者だからと言ってユダヤ人を虐げた人ばかりじゃない。

シンドラー氏に限らず、彼らをむしろ助けた人は何人もいる。

共産主義者だからと言って、その思想にかぶれ切った人ばかりじゃない。

共産党員と言ってみたところで、男尊女卑な思想の持主はたくさんいた。

逆に自民党にも、女性の議員は戦後から何人もいた。


イメージは、物事の全体を見るうえでは大きく役に立つ。

だが、それだけで個々の事例を判断してはいけない。

とは言うものの、ある程度、その全体の傾向は当たっているものなのよね。


一般論に毛の生えた程度の話かもしれないが、

個々の人物を見るときは、できるだけ、白紙の状態から見ていきたいものです。

それができれば苦労しないのだけど、それもまた、一般論に過ぎないか。

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