第108話 封印の魔女怒る

 領主スッチンはギルドにいた、騎士長のプラチャコーンも一緒だ、目的は決まっている、もとオルンサンガ修道院の聖女を観る為。


 顔が緩みきってしまった、男ドモ。


「 そうか、そうか、漆黒の魔女様のお言葉で眼がさめたのか、うん、うん 」


 顔を真っ赤にした3人のオッサンは上機嫌。


 ドアが開くと、もとオルンサンガの聖女は、席をはなれ、ドアの所に、土下座。


「 漆黒の魔女様、魔女エレナ様、おかげさまで、ギルドの受けつけとして働く事になりました、これからは、シラユキとお呼びください。 」


「 自分で言い出した事よ、辛い事があるかもしれないけど、逃げ出してはだめよ 」


「 はい、魔女エレナ様 」


「 立ちなさい、私に土下座は必要ないわ 」

「 はい、漆黒の魔女様 」


 ちょび髭の叔父さんかすかさず割り込んできた。


 眼のまえには3人の魔女、立ち上がり裏返った声で、挨拶を始めた。


「 領主様、お合いするのは、二度目かしら 」

「 はいーーっ! そ、そうであります 」


「 貴男が、漆黒の魔女様が失踪していると広めた本人ですね 」

「 も、も、も、しかしたらと。。。 チャロンポングに相談を。。。 」


「 領主様とギルマスの二人で噂を広めたのですね 」封印の魔女が突然追及しだした。


「 魔女が失踪したなどと、軽々しく良く言えましたね 」


 スッチン様と、チャロンポングさん、きおつけ! 指先までピッテ伸びている、顔中からあふれ出す汗、痙攣しているように震えている。


「 言い訳はさせませんよ、ポテポト 」


 床から、ポフポフと湧き上がってきて、猛禽類の鷹のような姿に、封印の魔女様の使い魔スライムのポテポトだ。 床から湧き上がって鳥の姿はかなり合わないと思う。


「 我が使い魔に調べさせました 」


 領主様とギルマス、後一言が二言で間違いなく泣いてしまう。


「 いい方法があるぜ 」


 疾風のダムロンだった、こいつだけは普通に話をしてくる。


「 喧嘩で迷惑をかけた場合は、生ケツ ムチ打ち 5回って決まりがある 」


「 迷惑をかけるだけじゃなくて、被害者が出た場合は、生尻にムチ 10回となる 」


「 今回は、責任ある立場の人間が長した嘘の噂、生尻にいムチ 20回っていうのはどうだ 」


 ギルド内、男の冒険者が、「 おおーーっ! 」って賛成の雄叫びを上げる。


「 怪我しないの 」


「 あぁ、肉の厚いケツだ、痛いが死にはしない、ポーションで治療できるし、横にヒーラーもいるじゃないか 」


「 そういう事なら、わたくしも立ち会いましょう 」


 ダラムの領主スッチン伯爵、ダラムのギルマス チャロンポングの公開処刑が決まった。


 決行は明後日、中央広場で執り行う、それまで逃げないようギルドで拘束させてもらう、何故かダムロンが仕切っている。


「 私も領主だ、罰は潔く受けよう 」


 ちょっとカックイク見えた。


 私の横に来て、「 どうか見に来ないで下さい 」

 どうして期待を裏切るのだろうか、頭を下げる。


「 漆黒の魔女、被害者はお前だ、時間は昼の鐘がなったとき、必ず顔をだせ 」


 面白そうじゃない、ということで、エレナはそのまま私の部屋に居候、巨大なお城に住んでいるのに、小さな部屋、しかもタコベヤ状態なのに、スワニーも聖魔協会に大きな部屋があるのに居候。


 当日、何故二日後に刑を行う事にしたのか理解した、ダラムの町中に張り出された、刑の執行について


‘ 領主であるスッチン・タナラックは、責任を取り自らを刑に処す、ダラム ギルドマスター チャロンポングは責任を取り自ら刑を受け入れる ’


 サイン入り。

 人を集める為の時間、交易都市バッタンバンからは、ワチャラパン伯爵が立ち合い人として来ていた。


 3人の魔女を前に、いつもの饒舌は凍り付き、真っ青になってしまっていた。


「 スッチンがドンナに情けない男か見てヤッテくれと言われた ???? 」


 中央広場に入れないほどの人、私達は特等席の正面。


 罪状の説明 「 相違ない 」胸を張って潔く認める。


 その後急変、スフィアには絶対写すなとか、眼をつぶって耳をふさげとかわめき出した。

 いよいよ刑の執行、スッチン伯爵腰が抜けて立てない、涙ボロボロ。


 両側から肩を支えられて、つり下げらたようにして、私達の前に。


「 領主様、男なら3発は無言で耐えろ! 」誰かが叫んでいる。


 まだ何もされていないのに、甲高い悲鳴が口から漏れている、最初だけカックイイ、せめて叩かれるまで頑張ってほしかった。


 ズボンを降ろされた、 何度か見たことはあるが、皮しかないくらい縮上がっている。

 民衆の前で、領主を下半身丸出しにしても良いみたい?


 そのあと、お尻をこっちに向けて4ツンバイ、 生尻の意味を理解、叔父さんの、綺麗とは言えないお尻、見に来た事をすごく後悔。


 鞭打ち開始、1発、物凄い金斬り声、たすけて、ごめんなさい、許して下さい、わめきまくり、お尻には真っ赤な鞭の痕がくっきり。


 2発、失禁、3発失神。 20発どころか3発だけで終わった。


 チャロンポングさん、それなりに立派な持ち物、1発、2発、無言。


 3発 おーーっ ざわめきが起こる。


 4発 お尻は血だらけ


「 スゲー 男だぜ、流石だ 」


 5発 悲鳴が漏れる。

 6発 許してくれー! 絶叫 お漏らし


 7発 喚きまくり。

 8発 失神。


 冒険者は、スゲーて褒めている。

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