第105話 巨大サイクロプス
男冒険者達、ダラムの住人の前で泣き叫ぶのは、どうでもいいらしい、漆黒の魔女の前では、耐えられないようだ。
「 それとだ、駄々漏れで意識を無くした奴の為に、高名なヒーラーであらせられる、聖魔協会のスワニー司祭にも声をかけておいてくれ 」
「 お前! 殺すぞ! ポーションで十分だろうが! 」
「 はい、20回 」
「 僕はまだ、冒険者になって1ヶ月半です、どうして僕もなのですかぁーーっ 」
「 君は 15回 」
刑執行1日前、「 終わりだ、おわり 」屈強な冒険者達は地下牢の中で半べそ。
「 おい、皆聞いてくれ、 ダラムの近くで、巨大なサイクロプスに襲われたと、逃げてきた冒険者から報告があった、そのパーティは逃げてきた冒険者を除いで全滅、刑は後だ、直ぐに、情報集めと、討伐の準備を進めてくれ 」
「 おい、スッチン何日も引き延ばすから、こんなことになるんだ! 」
「 お前も、鞭の刑確実だな 」
冒険者達は地下牢から出て行く。
都市ダラムを取り巻く城壁、多くの市民、冒険者などが上に登り、眼を凝らしている。
巨大なサイクロプスが近づいて来ないか探している。
誰かが震えた指を、森のほうに指す、森の木々から腰から上が突き出ていた。
でかすぎる、 ダラムの城門でさえ、乗り越えそうな大きさ。
パニックになりかけの市民。
「 うろたえるなっーーーーっ! 明日は何の日か知っているかぁーーーっ! 」
「 漆黒の魔女様が、戻って来る日だ! 封印の魔女様も一緒だ、Sランクの魔獣羅王も、当然一緒だ! 」
「 足止めだ! 足止めして、ダラムに来るのを1日遅らせろ! 」
「 俺達に明日は来る! 」
疾風のダムロンの演説。 ダメダメ男なのか、いざという時だけ真面男になるのか。
領主スッチン伯爵は、聖魔協会にいた、司祭スワニーに魔石を渡す。
「 これは、もしもの時に、漆黒の魔女様と連絡が取れるように、託された魔石です 」
「 恥ずかしながら、魔力の無い私には使う事ができません 」
「 なにとぞ、力をお貸しください 」
「 使い方は 」羊皮紙を渡す。
‘魔力を与えながら、話して’
「 これって漆黒の魔女、相変わらずね 」
スワニーは両手で握り締め、胸の所に、両ひざをつき祈りの体制に、よくわからないけど、ヒーリングも魔力、この石をヒーリングするつもりでいいはず。
「 聞こえる、スワニーよ 」
「 どうしたの 」
スッチンが乗り出す。
「 超巨大なサイクロプスが、都市ダラムの近くまで来ている、直ぐに戻ってきてくれ! 」
「 俺から、使命依頼を出しておく、頼む! 」
「 その依頼受けます 」
私達はクサラ村まで、戻ってきていた、エンケドラスに乗って飛べば2時間ほど、封印の魔女にはクサラ村で待っていてもらい、直ぐに飛び立つ。
直ぐにシュミハザに支持を出す、上空から、人と蟻の群れかと思った、人はサイクロプス、蟻は、冒険者、騎士、剣士達、弓で攻撃している。
声を飛ばす、「 魔法を打ち込むから、できるだけ離れて 」
蟻が散らばりだす。
一つ眼、一本角、毛むくじゃらの巨人。
シュミハザからの分析結果が頭の中に浮かび上がってくる。
ナノマシンが肉体と同化、有り余るマナにより、巨大化してしまった魔獣。
パルスレーザ、サテライトビームの軌道を曲げそうなほどの魔力を身に纏っている。
リンドウ・ウルム並みの防御力。
この世界には、こんな喪のまでいると知った。
「 シュミハザ 超化電子砲、照準は頭部 」
「 ロックオンしました 」
「 遅い! 早く逃げないと巻き込むから! 」
「 エンケドラス ダラムの城壁に 」私達はダラムの城壁に降りる。
周りは漆黒の魔女様コール。
杖を上げる、一瞬で静まり返った。
杖をくるくる振り回しながら、呪文と決めポーズ。
呪文とカックイク杖を振り回す姿、それに魔法陣、魔女の美学である。
頑張って練習している。
「 Шумихаза, суперелектронски топ, гађао је бустубе и пуцао 」
巨大な魔法陣がサイクロプスの頭上に現れる。 ビーーイーーーン
サイクロプス蒸発。 チュドーーーーン 爆風が吹き荒れる。
城壁の上にスワニーを見つけたので、「 スワニー 私まだ用事があるの、明日戻るから 」
そのままエンケドラスに乗り飛び立つ。
しばらく、呆けていた人達の意識が戻って来る。
「 す、凄い! 」
「 カッケーー! 」
「 すんばらしぃ、5000年の時を重ねた魔法大家マジョレーゼ家正統継承者の魔法、しかと観た! 」
「 きどってんじゃないわよ 」ボコ。
漆黒の魔女様コールが続く。
「 いいか! 漆黒の魔女様も封印の魔女様も俺たちを見下してはいない、人として接してくれる 」
「 つまりだ、俺たちダラムの住人は魔女として特別扱いしてはならないということだ、俺たちと同じ、全然、全く違うし、凄いけど、都市ダラムではそういう事にするぞ 」
さすがにダラムを統治する領主だけのことはある、それなりに理解しているようだ。
都市ダラム、社会現象、ダラムブームが大発生、幼児、子供、青年、大人、中年、老人に至るまで、木の棒をもって、呪文をとなえながら、決めポーズ。
何処でも、道でも、料理をしながら、警備兵まで、熱心に練習、もれなく領主の館でも、領主スッチンが汗を流している、ギルドの中は呪文の叫び声で、話ができない状況。
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