第102話 人質

 昼過ぎにギルドに顔を出し、そのまま貨し研究室へ、世界の箱という、アイテムBoxを持っているが、水中の魔獣から輪郭を掴んだ、空気を異空間に閉じ込めて、水中でも呼吸をしている魔法理論の整理をしていた、封印の魔法とも共通点がいくらかある。


 チャロンポング ダラムのギルドマスターが、ドアを叩いている。


「 何か 」

「 ギルドの外に、マリカが人質に 」


 急いでギルドの外に出る、ほとんど裸にされた3人の女性、マリカさん、夜の砂亭の女将さん、商人のシンディさん、一人に5人の男が取り囲み、剣を突きつけている。


「 漆黒の魔女、出てくるのが遅いから、裸になっちまったぜ 」「 ははははははは 」


「 もう少し早くでてきらら、こいつらがチビルところが見られたのになぁ 」


「 動くなよ、一人に5人だ、5人同時に殺せなければ、こいつらは死ぬ 」


「 取引しようじゃないか、メス一匹 金貨 1000枚、3匹で 3000枚、金を払ったあと、俺達に手を出さないと、誓え、魔女の誓いを立てろ 」


「 魔女様、あたしの事はいい! こいつらのいうこと聞くんじゃないよ! 」


「 ギェー 」女将さんの顔を踏みつけた。


 私はシュミハザに指示を与える、パルスレーザ 0.0001秒間隔で撃ちだせる、15人の人間くらい、一瞬だ。


 だが、それでは、この怒りは収まりそうにない。


「 どうだ、魔法を使うのか、ドカーンってな、このあたり全部、吹き飛ばすのか 」


「 取引というのは、仕事に対して正当な対価を支払う事で成り立つ、お前とは取引にならない 」


「 ひややあややあや 、そうかい、そうかい、なら、俺達を殺せ! 女も死ぬけどな 」

「 俺はそれでもかまわないぜ 」


「 まず、3人を返してもらうわね 」


 シュミハザのパルスレーザの照準、一人に5人がかりで剣を付きたている男達、肩、肘、手首、一人6カ所、プログラム済みを確認。


「 どうしたの、恐いの、手が震えているじゃない 」


 杖を手にする 「 動くな! 」

「 つ、つ、杖を捨てろ! 」 手も足もガクガク震えている。


「 金貨 3000枚出すのか、出さないのか! 」


「 勿論、出さないわ、それより、上を見たら 」シュミハザにレーザーアートで空に魔法陣を書かせた。

 男の顔が呆ける。


「 ぎやーー! 腕が! 肩が! 手首が! 」取り押さえていた男達は、武器を手放しのたうち回る。


「 な、何をした! 」


「 魔法はね、無詠唱でも発動できるのよ 」


 周りにいた冒険者が一斉に動く、私に敵対していた人達は肉の塊に姿を変えていた。


 これから八つ裂きにしてやるつもりだったのに、少し残念、人を自分の手で殺さなかったのに、安堵。


 世界の箱から、タオルを取りだし、肩にかける、猫獣人のマリカさん、尾骶骨のあたりからフサフサの尻尾が生えていた、それに、立派なお乳。


 女将さんはお中のほうが出っぱっているけどバストは 90以上、シンディさんは1mを超えている、圧倒的な3人戦力、私には強大な力があるけど、バランス加減ってのがあってもいいと思う。


 怪我はしていなかったので、とりあえず貸し研究室に、風の渚がいたので、服の調達を依頼、手にしている剣には、血のりがべったりとついていた。


 マリカさんは、私にしがみついて大泣き、女将さんも、シンディさんも、顔は涙と鼻水と涎でボロボロだけど、それなりにしっかりとしている。


「 魔女様のせいじゃないよ、あいつらが悪いんだ 」


「 ダラムから出て行こうなんて、考えちゃいないだろうね 」


 服を調達してきた、冒険者パーティ風の渚、マナムヌット、スラック、カイバオの3人は、耳にしてしまった。


 ドアが開く、「 服持ってきたよ 」


「 魔女様、あたしら、何度も命を助けてもらっている、魔女様に手が出せないから、ダラムの住人に手を出す、下種だよ、クズだよ、そんな奴ら気にしたらだめだからね 」


 私はそれほど深くは考えてはいなかった、ダラムの人達を人質に私を脅す、人質にされた人はいい迷惑だが、それで自分がどうかなるとは思えない、勿論手を尽くして助けると思うけど、だからと言って脅されて従う気持ちなどない。


 薄情なのかも知れない。


 だけどお父様やお母様が生きていたらどうだろう、エンジ湖のノミジェイ ダークエルフの様に、必死になると思う。


 なんとなく魔石を使って、封印の魔女に、愚痴を聞いてもらっていた


「 遊びに来なさいな 」

「 はぁ~い! 」


 早朝、ポチに乗って、預かってもらう人を訪ね、そのままエンケドラスに乗り、チェエブ村へ向かって飛び立つ。


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