第99話 いらない報酬

「 必要ない、帰って 」

 動こうとしない2人


「 魔玉の解析をしているの、ジャマよ 」


 天使は涙を流し、巫女はうつむく。


「 このまま、戻ったら、生きていられません、どうか、追い出さないで下さい 」


 おでこを床にこすり付け、土下座している。


「 あなた達の命は私が保証しよう 」


 防御の魔法陣でも、書いておけばよい、発動すれば直ぐにわかる。


「 上着を脱いで 」


 通じなかったのか、二人は全裸になってしまった。


 超美形の男性の全裸、鍛えられた胸板と腹筋、顔とマッチしない、不気味な物がぶら下がっている。


 さっさと済まそう、杖を出し、魔法陣を空中に書き、胸に向かって飛ばす。


「 いいわ、服着なさい 」


 今度は巫女、こんな素敵な体になりたい、理想的ボディライン、お乳の上に魔法陣がくるのを避けた、背中に飛ばす。


「 あなたも、もどりなさい 」

「 それから、私は報酬に人は望んでいない 」


 二人は出て行った。


「 ふぅ 」天使の男性の裸が頭にちらつく、汚らしくて気持ち悪いのに、そんな気分ではなく、触ってみたいと思ったような。

 皮を剝いて洗ってあげないといけないのに、最初から剥けている場合はどうするのだろう。


「 きゃーーーーっ! いやん、いやん 」私は何を想像してしまったのだぁぁぁぁ。


 レイストリンに戻された二人はそれぞれの場所に戻ってきていた。


 アウンサンガ教会、皺くちゃヨボヨボの老人、周りにも同じような老人がいる。


「 何もされずに、戻された。。。。 」


「 漆黒の魔女様は、女が好みのなのか。。。 」


「 なにっ! 巫女も戻されたのか 」

「 巫女じゃなくて聖女だったのか 」

「 オルンサンガ修道院のババアども切り札を出してきおったか 」


 アウンサンガ協会も天使ではなく聖天使、切り札をだしていた。


「 お前には、事の重大さがわかっておらんのか! 」


「 今や、漆黒の魔女様が、イバーリスにおいて最強の力を持つと言われておるのだぞ、おちかづきになる、チャンスだぞ、アウンサンガ教会の存続がかかっておるのだぞ! 」


「 聖天使にもなって、黙って戻ってくるとは、恥を知れ! 」


 手にしていた、杖を振り上げる。


「 横にいた爺たち 」

「 お待ちを! 叩いたら傷がつきます 」

「 そうであった 」


 聖天使と呼ばれた男は、床に土下座、おでこを床に押し付け震えているだけ。


「 おい 」


 首と腕、足首に輪っかがはめられる


「 泣き喚いた程度で許されると思うな 」


 聖天使は、涙・鼻水・涎でボロボロの顔


「 お許しください、お許しください 」ひたすら繰り返している。


 老人が首輪を操作、「 ピキーーン 」はめた輪っかが砕け散る。


 私はレディの尊厳にかかわるような直面に対し、そんなはずは無いと、否定し続けていると、天使にしかけた魔法陣に反応があった。


 なんと愚かな奴らだ。


 壁に手を、プリント基板が走るように、ナノマシンの配線が進む、輪っかに到達、破壊する。


「 さてと、いい男が大無しだわ 」


 アウンサンガ教会へ、幸いにして、窓ががら空き、侵入は簡単だった、ここは演出、姿を消す、陰に溶け込む、シャドウ・ウルフの魔法の応用さっそくつかってみる。


 体につけられた輪っかが、砕け散り、ほうけた顔をしている聖天使の横に。


 姿を現す

「 こいつは、一晩私の者だと言った、お前たちは私の者に手を出した 」


 一歩足を前に

「 О магичне моћи које ме прате, скупите се на земљи и њишете се 」

 ズドーーーン! 出した足が床に陥没、協会が揺れる、ロック・タートルの魔法である。


 老人たちの怯えようったら、なかった、腰を抜かし、ヒー、ヒー 泣くわ漏らすわ。


 一応、彼と交わした約束は果たした事にした。


 教会から戻るとき、今度はオルンサンガ修道院の聖女に着けた魔法陣が発動、ジジイがオババに変わっただけで、同じ様な会話。


 体に傷はつけないようにしているが、女のほうがエグイ


「 漆黒の魔女様も、尻の穴には、興味がなかろうて 」


 ひん剥かれた聖女は、お尻に、ぶ太い物をぶち込まれてようとしていた、悲鳴を上げながら、許してくれと叫んでいる。


 背中に張り付けた魔法陣が本人の恐怖を感じて発動。

 陰に溶け込み、オルンサンガ修道院へ向かう。


「 ほらほら、無き叫べ 」 ぶ太い物は、刺さることなく粉々に砕け散った。


 尽きさそうとしたオババは破片で腕が血だらけに。


 聖女の横で実態化。


「 し、し、し、、、魔女様 」


「 こいつは、一晩私の者だと言った、お前たちは私の者に手を出した 」


 足を一歩踏みだす

「 О магичне моћи које ме прате, скупите се на земљи и њишете се 」

 ズドーーーン! オルンサンガ修道院が揺れた、壁とか天井にはヒビが入る。


 泡を噴いて漏らす、オババ。


 客間に戻る、豪華な部屋だ

「 エンケドラスこの魔法使えるわよ、食べなさい、魔玉を口の前に置く 」


 シャドウ・ウルフの討伐は楽勝となった、陰に溶け込む魔法を理解すると、溶け込んでいるのがわかるようになった、それがわかってしまえば、唯の狼、怒涛の勢いで殲滅。


 今日1日で、70匹を超えた、途中で騎士さん達が、もう運べないと泣きが入ったのでやめる。


 そのため、昼過ぎに城に戻る、魔女エレナは、少年を貪り食っていた、男が力ずくで女性に、その真逆、女性が食っているのだ、その光景に鳥肌がたった。


 天使とかいうイケメンに、優しくしてもらいたいなんて思ってしまった、チッサイ男の子も触ってみたいし、このままでは、レディとしての人格がおかしくなる、早く切り上げなければと焦る。

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