第86話 武闘大国エルドリア第二王女
スワニー司祭、本性を知らない人々は聖女様と呼ぶ、今日もギルド会館内の貸し研究室に顔を出している。
「 オーガ、何て言ってもオーガよね、腕くらいあるだって 」
「 ゴブリンよりズゥーート美味しいらしいわよ 」
ナニを食べる気なのだろうか。
「 探しているけど討伐依頼無いのよ 」
「 もう貴女とは行かない 」
「 なんでよ 」
「 恥ずかしすぎるもの、三十路後半、男が欲しい、視たい、エッチしたい丸出しじゃない 」
「 わたくしは、人の眼があるところでは、そのようなそぶりは見せないのですよ 」
否定しないんだ。
「 虎の咆哮 にお願いしてみたら 」
「 嫌よ、シスター達が、男性と仲良くするから 」
やっぱり、気にしていた。
「 とにかく、もうやらないから 」
「 今頃から、出かけるの? 」
「 封印の魔女様が、来られるの、お出迎え、しばらく来ないでね 」
「 紹介してくれない 」
「 嫌よ、女性の恥だから 」
「 貴女がそれをいうの、貴女こそ女性やめるべきだと真言するわ 」
「 すくなくとも、わたくし世間ズラは、レディですから 」
二重人格の相手もほどほどに、ダラムの城門を出る、ポチにも会いたいし、シュミハザがいるから、入れ違いなんてことも無い。
エンケドラスに乗り、空からお出迎え。
私がチェエブ村に行くと言ったけど、ポチの事もあるし、来るとおっしゃった。
お体が心配、都市ダラムで、馬車を調達する事になっている、もう目星はついている。
夜の砂亭の私の部屋、もともとベッドは二つあったけど、一人なので、出してもらった、それを戻して、一緒の部屋で寝泊まり。
この際、見た目少女を利用し、おばあちゃんに甘える。
封印の魔女様から預かった資料、疑問点を書き出したノートを見せて、質問攻めに。
「 ほんとうに、勉強好きね 」
一つ一つ教えてもらう、1600 年にも及ぶ研究、薄っぺらい内容ではない、紐解き理解するのは、簡単ではない。
一緒に魔法について語り合える、素晴らしいひと時。
都市ダラムの領主スッチン伯爵は、死んだふりをしていた。
執事プッティポン 「 死んだふりしても、お客様は待っておられますよ 」
ムアール連邦共和国の国家元首、エンリコ・ボイヤンがやっと帰ったら、封印の魔女、交易都市バッタンバンの領主ワチャラパン伯爵、蛮族の王子ロックサンヌ・エレプトン、さらに、 噂では、国で一番強い物が、その国を治めるという武闘大国エルドリアから、王族の訪問。
スッチン 「 ここは、辺境の都市だぞ、魔物と冒険者の町、どうして、わけのわからない偉い人が来るんだ! 」
騎士プラチャコーン 「 漆黒の魔女様ですが、大変重要な案件に取り組み中だとかで、面談を断られました、封印の魔女様と一緒におられます 」
「 断れたからって、俺の屋敷に居座る事はないだろう 」
蛮族の地、武闘大国エルドリアも、ムアール連邦共和国に属さない国、外交問題に発展してはと、気苦労が絶えない。
それぞれの訪問者、理由ははっきりと言わないのだが、漆黒の魔女に取り次ぐように、いってきているわけだ。
スッチン 「 都市ダラムにおいて、漆黒の魔女様と封印の魔女様 2人による、会談が行われている最中であり、領主といえども、それを中断、取り次ぐなどよほどの理由が無ければ難しい 」
「 話せない事もあるかもしれないが、取り次ぐにしても、少しは理由を教えてもらえないだろうか 」
蛮族の王子 ロックサンヌ 「 もちろん蛮族の地に来ていただく、お誘いだよ 」
交易都市バッタンバン領主ワチャラパン伯爵 「 友好のためだ 」
武闘大国エルドリア第二王女、ロクトリア・イシス
「 緊急に協力を申し出たい案件があるとしか、言えません 」
「 もう少し詳しく 」
ロクトリア 「 もおいい、 一応他国故、手順を踏んだが、先に進まぬなら、直接話を付ける 」 出て言った。
スッチン 「 流石武闘大国の姫様 」
ワチャラパン 「 スッチンいいのか、魔女二人がいるところに、武闘派が乗り込む、どうなると思う 」
スッチン 「 めったな事をいうな 」
「 杖の一振り、都市ダラムは消えるかも、俺は一旦ここを離れるとするか 」
ロックサンヌ 「 封印の魔女様というお方も、凄いというか、とんでも無いのか 」
スッチン 「 漆黒の魔女様は、封印の魔女様を尊敬しておられます 」
ロックサンヌは何か考えている
「 お前たち、まずは封印の魔女様とお近づきになるぞ 」
戦士を引きつれ出て言った。
ワチャラパン 「 おい、 本格的に不味くないか 」
「 チュドーーン 」
「 ぎやーーーっ! 」 悲鳴を上げて、うずくまる。
ワチャラパン「 あはははは、冗談、冗談 」
スッチン 「 胃薬、胃に穴が開く 」
夜の砂亭
「 私は武闘大国エルドリア第二皇女 ロクトリア、漆黒の魔女様にお取次を 」
女将 「 誰も通すなと、承っております 」
「 魔女が二人もそろっておられます、よほどの内容でなければ 」
ロクトリア 「 よほどの内容だと理解してほしい、 エルドリアからここまで、2か月かかる道のりを、王族である私が、出向いたのだ、信じてほしい 」
「 わかりました、声をかけてみます 」
「 それから、交易都市バッタンバンの領主様なんといったか、蛮族の王子様と。。。 」
女将 「 あぁ、あの二人は、ナンパですよ、そういうのが多いから困るのです 」
女将「 姫様、部屋を用意しました、魔女様達はお待ちになっておられます 」
「 ありがとう 」
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