第7話 宝物庫
目的の部屋の中には、小さな生き物がいるようだ。
警戒しながら、扉を壊し、中にはいる、最初から壊したわけではない、ドアノブに手をかけたら、ドアノブ事引き抜いてしまった、しかたなく壊した。
槍だけじゃなくて、この遺跡、乙女心傷つけるためにつくられたのだろうか。。。
小さな生き物は、身を隠した、居場所はわかっている、襲ってこないのなら、手を出すことはしない。
太陽の光の筋が幾つも部屋に降り注ぎ、中の物をギラギラと反射させている、目の前には金貨の山があった。
「 私、大金持ち 」喜んでみたが、ひとりでは使い道がない。 なんか空しい。
手のひらを壁に充て、部屋の中をトレース、壁に充てた部分から、プリント基板の配線が走るように、中の状態がより鮮明に、頭の中に浮かび上がる。
この部屋には、ナノマシンの動きを妨げる物が、多くあるようだ。
近くの、紫色をした、小石を手に取る、これもそうだ。 これって、ナノマシンがものすごい圧力で固められたような、ナノマシンの石。
使い道がありそうね、どうやら、ナノマシンの塊が、トレースをぼやけさせる原因になっていそうだ。
金貨の山を登る、所々に箱、「 宝箱ってこれなのかなぁ 」この部屋だけはおとぎ話に世界のようだ。
「 うわーーーっ! ローブ発見 」箱の中には、丁寧に折りたたまれたローブ繊維ではなく、何かの皮製とブーツが入っていた。
手に取り、トレース、ナノマシンの石を砕いた物が、全体的に織り込まれている、特別な物なのだろう、皮ブーツにもナノマシンの石が織り込まれ、柔らかい感触の手触り。
ナノマシンの石が、黒い色をしているのもあり、限りなく真っ黒なのが、少女としては気になるが、魔女だし、いいか、自己完結。
パンティとブラジャーが欲しかったが、それはなかった、ブラジャーの必要性は無いか、胸を見下ろす、乳首だけお乳は無い! 心が少しさみしい。
奥のほうに、安置されている、6個の手がある、黄金の像、その像が手にしている物すべて、ナノマシンの塊なのか、ボケたように頭の中に写る。
見た目、二つの腕輪と二つの足輪、長剣、短剣。
剣は特殊な金属のようだ、ナノマシンがスット流れるように刀身に伝わる。腕輪と足輪、ナノマシンでできた石をくり抜いて作られている、力を感じる、魔法アイテムなのだろうか。
黄金の像が手にしていた6つの、アイテムを手に取ると、像の顔が二つに割れた。
おそらく、最も価値ある品物なのだろうと予想、しかし、綺麗とは言えない袋。
まずは、ブーツを履く、大きいブーツは足に合う様に縮んだ、ローブも同様に縮む。
腕輪と足輪、四法輪というアイテム、防御結界が張れる、剣はナノマシンを付加することにより、切れ味を増す、そしてこの、袋は、世界の箱と呼ばれる物、中は異空間、ナノマシンの石、金属、金貨などは、無限に入れて持ち歩くことができる。
手でさわれば機能を読み取れるようだ。
これだけの巨大遺跡の、宝物庫だけの事はあるということか、恐竜や大きな昆虫に襲われて滅びたとすれば、こんなものに興味はなかったはず。
森の中の遺跡を巡れば、色々と手に入れることができるかも。
とりあえず、中にあるもの、かたっぱしから袋に突っ込んでいく、半分ほど突っ込こむと、本が出て来た。
皮で縛ってある、短剣を袋からとりだそうとして、確認したときは、直ぐに取り出せたのだが、財宝を突っ込むと、多すぎてどうやって中身を取り出せばいいのかわからない、最初に入れた、剣を出したいのだが、金貨しか出てこない。
結局、丸1日かけて要れたものを全部出す。
整理して収納する必要がありそうだ。
本は木の表紙、紙ではなく羊皮紙というのか、薄い皮のページ。 中は手書きのようだ。
おそらく、貴重な品なのだろう。
世界に満ちているナノマシンの事をマナ、ナノマシンが固まった石を魔石、恐竜を魔獣、巨大な昆虫を魔蟲というようだ。
マナは世界中で、同じ密度で存在し、使うと消滅、消滅すると密度が薄くなるが、それは一時的で、しばらくすると回復する、自己増殖できるナノマシン、密度が飽和すると増殖活動を停止、本来は、放射能の除去、酸性の海を浄化、地表に染み込んだ毒素を浄化、大気を浄化する環境維持装置である。
マナに一定の法則で命令を与えると仕事をさせる事ができるという事に気付いている、その力を持つ人を魔法使い、魔女、妖魔、神、悪魔とさえ表現している。
私は、宝物庫にある、本をひたすら読み続けた。
遺跡にこもって、30回以上は太陽が昇った、時計は無いけど、シュミハザとリンクすることで正確な時間を知る事ができる。
これでも元研究者、本を読みだしたら止まらなくなる習性は、5000年たってもそのままだった。
書物などからここが遺跡となる前までの知識、時間はある程度理解できたと思う。
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