第6話 遺跡調査
人と一緒に暮らすには、問題ありそうだ、きちっと食事をすれば、どうなのだろう、だけど、食べたら出るし、トイレも無い、美少女が野グソ、嫌だ。
複雑かつ難解な問題を考えながらしばらく寝転がっていた。
少し遅くなったが、遺跡の中の調査、気になっているナノマシンの伝達を妨げている物。
昨夜オークの死体を積み上げた場所の近くを通る、小動物が群がっていた。
改めて遺跡を見渡す、脳内ではおよその状態は理解できていたが、肉眼でみると、大都市というか、大きな都だったのだろうと予想が付く。
家だった残骸が、無数にあり、その奥には、お城のような建物がある。
お城に近づくにつれ、壊れ方が半端ない、巨大な化け物が暴れた、そんな感じがする。
中は真っ暗、所々明かりが入ってはいるけど、入るのには勇気がいる、真っ暗で何も見えないかと言えば、脳内には、明確な地形と中の様子が浮かび上がっている。
肉眼は使えなくても、ナノマシンの伝達により、特に問題なさそうだ。
足を踏み入れる、外と違って、足元にある石の欠片が、鋭利に尖っている、裸足なのだ。
足を下ろす所に気づかいながら、ゆっくりと進む。
ガチャ、ガチャと音がする、人が近づいてきているような、立ち止まり様子を伺う、さびた鎧、錆びた剣と盾、顔は骸骨、「 ぎやーーーーーっ! 」
全力で出口に向かって走る、30 分ほど中に進んだはずなのに、ほとんど一瞬で外に飛び出していた。
息切れもしていない。
入り口で、1時間以上待ったが、何も出てこない。
「 あれって アンデットっていう奴なの? 」誰も答えてはくれない、そもそも一人だ。
外に出てこないというのは、光が苦手。
目的の場所はわかっている、キョウビノ美少女は過激なのだ
「 シュミハザ、サテライト・ビーム 最低出力で照射準備 」
入り口から、目的の部屋まで、2m感覚で、天井に 5cmくらいの穴を開ける。
再び、お城の中に、最初からこうすれば明るかったかも、幾つもの丸い光の筋が、床を照らしている。
穴を開けたので、空気が動き誇りが舞い、光の筋の中に、キラキラとゴミが反射している。
これは槍なのだろうか、壁に、張り付いているので手に取り引きはがすように引っ張る、ボキ 折れた。 乙女心を傷つける槍、「 もう 」 壁にけりをいれると、壁がブチ壊れ穴があく。
「 何なのよ! 」
さっきはビビッテ逃げだしたが、サイコキネシスで吹き飛ばしても、拳で殴っても何とかなったような気がする、シュミハザに攻撃させてもよかった。
「 もう怖くないわよ。 」 一人っきりでいると独り言が増えるのだろうか。
少し進むと、壁に立てかけられている槍を見つける、手に取る、「 まあまあね 」
一振り、ビュー、鋭い風切り音、手で持っている所から折れた。
「 うぅー 」
乙女心をトコトン傷つけてくれた槍、短くなったが、手にして進む、アンデットと遭遇した場所、うごいているような物はいない。
少しすすむ、鎧や剣が転がっている、兜の中には髑髏が、先ほどのアンデットなのだろうか。 動かない、もともと死んでいるはずだし、よくわからない。
短い槍で、ツンツン、やっぱり動かない。
回廊をふさぐように、転がっている鎧を、短くなった槍で、端によけながら進む。
突然足元に石が動いた、カチって音もした。
ドドドドドドドドド、足元の床が崩れる、これって罠!
「 キィヤァーーー! 」落下。
槍が突き立てある、穴に真っ逆さま、死んだぁ
突き立てあるある、体に槍は刺さる事もなく、折れた。
5m ほど落下、痛くもないし、無傷。
「 いくらなんでも、おかしい? 」か弱さもかけらもない気がしてきた。
落ちた穴、石を積み上げた壁、石の間に指をひっかけ、スイスイと登ってしまった。
「 ふぅ、いやだわ、か弱いレディなのに 」
「 シュミハザ、罠があったのに、どうして探知できなかったの 」
「 ローテクすぎて、罠だと認識できません 」
「 はぁ~っ 」
しばらく、ゆっくりと石の回廊進む、警戒しているのよ。
「 壁の模様、なんかぃぃ 」触ってみた、カチ 嫌な予感。
ゴゴゴゴゴゴゴ 前方から回廊の幅いっぱいの石の塊が転がってくる。
「 えっ、えっ 」 思わず蹴りをぶち込む、石の塊は、転がってきた方向に飛んでいって、物凄い音がしている。
「 あはははははは 」乾いた笑いしか出ないわ。
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