第5話 オークなの?
湿地帯を抜け、山を登り始める、人の手によって作られたと感じられる建造物が現れる、城壁なのか見上げるような高さ、恐竜から守るために築いたのだろう、崩れている部分から、中に入る、小型の恐竜の住処になっているようだ、それにゴリラみたいな動物も探知している。
私を襲おうとするものは、容赦なく死を与える、ここで生きるにはそれしか無い。
お腹に力を入れ、中に入る、遺跡の構造が頭の中に浮かび上がる、中には部屋があり、ナノマシンの伝達に何か影響を及ぼしている、物があるようだ、ぼやけているような感じだ。
調査するのは、明日から、一休みできそうな場所を確保することを優先。
小型の動物は、無視していると襲ってきそうな感じはなさそうだ、天井が崩れ落ちているまずは、火をおこし、壊れた壁に背をあずける。
眼を閉じてはいるが、脳内には、周辺で活動している生き物をとらえている、ゴリラ、人に近いかも、手に棍棒をもった物が5 匹近づいてきている。
立ち上がり、近づいてくる方向を見つめる。 ずーーーずっと視界がズームするようにそいつらを確認、「 オークなの? 」空想状の魔物? 容姿はそれに似ている。
「 うがーーーっ! 」 向こうも認識したのか、突然わめきながら、棍棒を振り上げ走ってくる、「 パルス・レーザ準備、私との距離、シュミハザ 15 mで、頭撃ち抜け 」
5匹のオークは、頭を撃ち抜かれ即死、走ってきた勢いで、転がり私に向かって来る。
「 えっ きゃーーーーっ! 」 目の前で止まった。
身長は3 mくらい、全身剛毛に覆われている、それに、全裸。
股の所についている、不気味で気持ち悪い大きな物に眼が釘付け、ビール瓶くらい、立派だわ、なんて一瞬でも思った事は乙女の秘密である。
映画、アニメ、ゲーム、人型の魔物はそれなりに服を着ていたのに裸、服は着ないのだろうか。
せっかくの野宿の場所、近くにはオークの死体、「 流石にここはダメだわ 」 他の場所を探すしかないか、あたりはすっかり暗いし、そんなことを考えながらも、無意識にオークのナニを見つめていた、頭をフル、「 嫌だわ 」気になって仕方がない。
触ってみたい気もするが、触ったら汚されるような気がする。
22年間、勉強と研究だけだった地底にいるときは、他の事に興味さえなかったけど、いきなりあんなものを眼にしたら、お父様と小さいときお風呂に入ったことはあるのだが、詳しく思いだせない、そのときは不気味でも汚らしいとも感じなかった。
天井は無いが、崩れた壁に囲まれた一角、出口はオークの死体でふさがれている。
「 もう、どうしろと 」 さほど高くない壁、よじ登るか、崩れそうだし、動かせないかと睨み付ける、「 えっ、えーーーーっ 」 手も触れてないのに、動いたのだ。
「 これって サイコキネシス 」 意志の力のみで物体を動かす能力だ、「 私って魔女じゃなくて、超能力者? 」
頭で思うだけで、周りに無限に存在するナノマシンと同調できる、「 超能力なの? 」
オークの死体を、適当に移動させてみる。 結局、野営場所から少し離れた所にポイした、視界に入ると、精神衛星状良くない。
体に疲れを感じた、初めての事である、力を使うと、エネルギーの消耗が激しいようだ。
夜が明け、日が昇り始める、昨日感じた疲れはもうない、寝ている間に、地面から熱を吸収していた、太陽からも熱を吸収している、胸と腰に巻き付けていた、皮をはずし、裸で寝転がる。
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