第四章 静寂
第四章 静寂 1
……痛いな
それに、冷たい
これは、泥か
俺は、倒れているんだな
あれ?
なんで俺こんな所にいるんだろ
街、出たのいつだっけな
そのあと、森の中で迷って
いや、変な神殿に入ったんだ
入り口のところで石像があって
いきなり動き出したんだ
それで襲われて……
襲われて?
ああ、そうだった石像に襲われたんだったな
よってたかって襲いやがって
あの石像やろう
次会ったら粉々にしてやる
それで?
戦って……
何体かまでは倒したな
痛い
そうだ、腹を打たれて
崖、落ちたんだった
イタイイタイ
傷口に泥がしみてる
頭、打ったのかな
起き上がらないと
あー体動かない
カタナ、どこだ?
手元にない
目、見えないしな
「大丈夫ですか?」
頭の上で声がする
ここは森の中だよな
人か?
だとしたらラッキーだな
「ひどい傷ですね」
助けてくれるのか
「ちょっと待ってください」
待つって言ってもなぁ
動けないし
……何か言っているのかな
耳が、遠い
「私はルーイです、あなた、名前は」
何も聞こえない
「しっかりしてください、今魔法を……」
なんだろ
すごく
ねむい
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