1.Lv.34 -8 作戦会議

「んで、オレはどうすりゃいい? 今なら何でも従うぜ」


「さっきと同じで……いや、好きに動け。俺が合わせる」


「好きにって、さっきと同じじゃないのか?」


 まぁ、それでもいいが。指揮はあんまり得意じゃない。強い命令は使いたくない。


「思考を固めるなってことだ。動きが固定化されてきたら、相手だってその上を考える。何かあるまで、それが正解だと思う間はそうすればいい。俺の言葉に縛られなくていい」


 彼女は俺の言葉を聞いていたが、深くは考えなかったらしい。


「とりあえず殴ればいいんだな」


「さっきと同じで頼む」


 姿を潜めて近づいていたが、奴らは龍脈でこちらの動きを知る。俺たちを見つけたのだろうか、頭の花を持ち上げ、こちらに向けた。


「来るぞ」


「あぁ」 


 ざわめくような龍脈の波紋が青い草原を駆け抜ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る