第3話

城の地下深くに位置する一室は、暗闇に包まれていた。

 幽霊のような薄暗い光がかすかに漂い、壁には古代の魔法の記号が刻まれている。部屋の中央には大きな魔法陣が描かれ、その中央に女王が立っていた。


 女王の周りには香り立つ濃密な煙が立ち込め、奇妙な形状をしたキャンドルが幽かな明かりを灯している。

 魔法陣の上で女王が神秘的な動作を行い、呪文を唱えるたびに部屋は微かに揺れた。


 その禍々しい光景の中、漆黒の煙が立ちこめ、中級悪魔「アシュゴロス」が現れた。


 悪魔の姿は邪悪な輝きに包まれており、真紅の目、黒い翼を広げ、尖った牙を露わにしていた。体格は人間の数倍の高さと幅を持ち、その全身は王国の近くにある教会ほどだろうか。圧倒的な存在感を放っている。


 この悪魔は女王の命令に従い、ブランシュ・ネージュを抹殺するために存在を許された。


 女王は魔法の杖を振りかざし、悪魔に命じる。「我が力に従い、ブランシュ・ネージュを抹殺せよ」と。


 悪魔はその邪悪な笑みを浮かべながら、闇の力を操り始めた。

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