第35話 学校

学校は毎日行くようになり1週間ほどがだった。とても慣れてきた。そして授業もとても面白い。私の国では教わらないことがたくさん学べる。単位数もそこまで多くないので暇になる時間は図書室に行くようになった。


ミシェルとは相変わらず仲良くしてもらっている。私のとった授業はこちらの国でしかないものが多い。妖精学や歴史などとても興味深い。





「マリア。今度放課後にでもお茶しない?」




そう明るく声をかけてきたのはミシェルだ。




「そうね。私の祖父母の家にいらっしゃる?」




そう聞くと、ヒソヒソと後ろで声がした。



「あら、どんな祖父母なのかしら、」

「平民かしらね。穢らわしいわ。」



この前の5人がまだ何か突っかかってくる。口元に手を当てながらひさびさこちらを横目で見てこちらに聞こえるようにはなす。



アホらしいわ。私は少し昔を思いだした。ローズが私に向かって何かと突っかかってきたあの頃は、すごく気にしていた。私自身王族になるのだから、反論はしにくいし、ルークの手前私は完璧な淑女であることを求められた。私は間違いはただせても、私自身のことに何か言われても反論できない、虚しさがあった。



でも今は違う。私は一回まできっぱり私は私らしく行動すると宣言したわけだから、私がどう振る舞おうが関係ないことだ。



「わかりました。じゃあ2日後の放課後はどうですか?」


「大丈夫ですわ。祖父母にも伝えておきますね。」



他の人の話し声は無視して私はミシェルに笑いかけた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る