27話 ガドー

ドワーフ工業専門大学の図書館はそれまでの図書館とは毛色が違っていた

ユーリは興奮する

「えっ、何でこんな技術書が?この本は航空力学に踏み込んでいる!?」

「楽しそうだな」

「はい、おもわず、思い、出した!!って言いそうになります」


「ほう、件のおかしな入学希望者か?」

そこには、身長180cmを超え眼鏡をかけたイケメンがいる

「おう、久しぶり、ガドー」

「ガドー?」

「紹介しよう、このドワーフ工業専門大学の首席とも主とも言われているガドーだ」

「はじめまして、ユーリと言います」

「ガドーだ、まあ、君の話は親戚のドギーおじさんやギムリおばさんから聞いているが」

「えつ、ガドーさん、ドワーフなのですか?」

「ドワーフらしくないと?」

「いえ、そういう訳ではないですが、」

「一応、種族的にはドワーフだ、ただ、髭も薄いし体型も全然違うのが逆にコンプレックスで」

「すみません」

「その代わり、女にはモテる、人間、エルフ、ドワーフ関係なしだ」

「下品な話」とミサキが言う

「下品?ドワーフの古いイメージにはこだわって欲しくないね」

「あなたも、ユーリと同じ異端児ね」

「ドワーフの伝統は古すぎるのだよ、むしろユーリ君の発想に興味がある」


ガドーとユーリは話し込む

驚いたのは国家機密に近いグレニートの事まで知っていた事だった

「君の発想は凄く面白い、グレニートの話を聞いてさらに興味をもったよ」

「ありがとうございます、ただ、グレニートは自分専用の武器として考えています」

「それは尊重する、ただ、僕はいずれグレニートがこのハイランドの国家存亡に関する事になると考えている」

ユーリは不思議に思いました

『この人はどこまで知っているのだろう』


ガドーの協力もあり、魔法体系は完成する

ガドーが言う

「こんな所か、これをどうやってアスナ君に教えるか?の方が問題だな」

ユーリ

「でも、これを理解出来ないと自由に空を飛ぶ事ができません」

ミサキ

「それは、アスナに頑張ってもらおう」


その後、目覚めたアスナとミサキとユーリ、学園の中央付近を歩いています

「9月からこの学園に入れればなあ」

「試験、難しいのでしょ?」アスナが言う

ミサキが言う

「2人は推薦入学が決まっている」

「はい?」

「私、レミリア、ガーランド、国家の重鎮とも言える3人が推薦状を出している」

アスナは喜ぶ

「私、ユーリ様と同じ竜騎士学校に入れるのですね!」

ミサキが言います

「ただし、アスナは入学までにユーリのパートナーとして空が飛べる事が条件だ」

しばしの沈黙の後、アスナが言う

「わかりました、かならず、やりとげます!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る