25話 改良

その夜、ユーリの部屋にアスナとミサキが集まって話をしていた

ミサキは言う

「飛べる事は解った、だが、これではまだ、使い物にならないと思う」

ユーリが同意する

「うん、出力の調整や、風の魔法のコントロール、色んな要素が多すぎる」

再び飛べる事が解ってからアスナも熱心に聞いて意見します

「それなのですけど、例えばジェット 10とか100って数字を言う事で

出力を調整するというのはどうです?」

「単純だけどそれはいい方法だと思う、スペルを書き換えよう」

ミサキが言う

「風の呪文に関しては体で覚えてもらうしか無い、その空気抵抗とやらを調整したり

逆にうまく使うような事もあるだろう」

「航空力学の知識がいるなあ」

「なんだ、航空力学というのは?」

「えっ、空を飛ぶときの学問で」

無表情のミサキがニヤリと笑います

「航空力学、面白そうだな、聞かせてもらいたい」

「あのー、僕もその当たりは断片的にしか記憶が無いので」


ミサキが言います

「うーむ、これだけの難問、ここでは解決できない」

「そうですか?」

「いっその事だ、王立魔法大学と竜騎士学校に行くぞ」

「ええええ!?」

「時間が無い、ガーランド公を呼ぶ」

「は?」

「ガーランド公を呼んだ、明日には来てくれるだろう」

「どうやって呼んだのですか?」

「国家機密だ」

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