15話 ワイバーン

レミリアは馬車でさって行きました、彼女は多忙で合宿に参加したのも

無理を言っての事でした

「レミリアがいなくなるのは寂しいな」

それをギムリが聞いていました

「おまえさん、レミリアに恋をしていたのかい?」

「そういう訳では、ないです、レミリア先生との合宿で自分は大きく成長したと思います」


「レミリアはもう先生をつけなくて良いと言っていたようじゃが?」

「その当たりは僕にはわかりません」

「お前は、優秀な竜騎士になるかもしれないが、鈍い男かもしれんな」

「なんですか?」

「なんでもない」


ユーリはその後の一週間を休息に取る事を決めました

「このあたりの自然は美しいな、槍と魔法で気がついてなかった」

ユーリは湖の周りや森を散策します


そんな時、ユーリは一人の怪我した赤い髪の少女に出会いました

こんな森に何故?

少女は腕を抑えています、腕を怪我しているように見えます

しかし、ユーリは即座に彼女の正体を見抜きます

「ワイバーンだ」

少女は倒れます、ユーリはそれを抱きかかえます

「君はワイバーンだね?」

「はい」

か細い声で彼女は言います、そして気絶しました

ユーリはとっさにギムリの宿に彼女を抱えて向かいます

ギムリが彼女の様子を見て驚きます

「えらい怪我じゃないか、衰弱もしている」

「どうします?」

「薬草なら幾つかある、しかし、効くかどうか」

「お願いします」

少女はとりあえず落ち着いたようでした


ユーリが疑問に思います

「ワイバーン、仲間はどうしたのだろう」

ギムリが言います

「ワイバーンは、確かに竜の一族だが

その戦闘能力も低い、竜なら排除できる敵でもワイバーンは手ずる事が多い」


「その結果、ワイバーンは傷ついた仲間を見捨てる事が多い」

ユーリは驚いた

「それは残酷な事じゃないですか!?」

ギムリは鎮痛な面持ちで言う

「だが、それをしないとより多くのワイバーンが犠牲になる」

ユーリは理解しました

しかし、彼女には助かってもらいたいという一念がありました

「明日にはガーランド公と父上もここに来るなんとか耐えてくれ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る