11話 合宿
「合宿?」
「はい、レミリア先生とドギーさんの妹さんのギムリさんの民宿で行いたいのです」
ギムリがやっている民宿は湖のほとりにある素朴な民宿だった
周りは森にかこまれ、予約が中々とれないと評判
クラウゼが感極まって言います
「若い、男女が合宿とは、」
「あなた!!」
ミネバがツッコミを入れる
「いや、ユーリお前ほどの物、なにか目的があるのだろう、もちろん、お父さんは
反対しないぞ、竜騎士と大魔法使いの夫婦というのも」
「あなた!!」
「大体、私とミネバが出会ったのも11歳の時でな」
「あなた!!」
ユーリとレミリアは珍しい両親の姿に思わず笑みを浮かべる
しかし、ユーリの目的は違っていた、グレニードのバージョンアップ
バージョンアップ?この世界では聞かない名前でしたが、ユーリはそれを意識していました
ギムリの民宿にはガーランドとクラウゼが送ってくれた
「では1ヶ月後、迎えに来る」
ガーランドも言う
「うーむ、カーラもここにいればなあ」
「純粋に魔法の合宿です」
ユーリがピシャリと言う
クラウゼはユーリに耳打ちする
「お父さんはな、レムリアさんのような大魔法使いが嫁に来るのは賛成だぞ?」
「何を言っているのですか!!」
そこにドギーの妹のギムが顔を出してきた
「おやおや、みなさん、おそろいで、お部屋は離れに用意しておきました、所で部屋は2人別々で良いのですか?」
「もう、ギムリさんも何を言っているのですか!!」
「いや、若い男女というのは、」
「私達は11歳ですよ!!」
「私も幼馴染のドランという男の子がいて」
「いいかげんにしてください、それより、ここにはアレがあるのですね」
「おお、そう、工房がありますよ、離れにちゃんと」
ユーリは言う
「ありがとうございます、工房を使わせてもらいます」
やがてレミリアも到着、馬車6台という長さに
ユーリも驚く
「おどろいた?」
「ええ、先生、こんなに多くの馬車とは」
「でもね、私の乗っていた馬車は私の荷物しか積んでないの」
「?」
「後の馬車の中は殆ど魔法書よ」
ユーリとレミリアの合宿は周りの人が思っているような状態ではなかった
ユーリはレミリアの魔法の概念を真剣に学び、それを元にグレニードに改良を加えていく
ギムリも最初はただの子供の戯れと思っていたがユーリの鬼気迫る様子に驚く
「レミリアさん、ユーリさんの夜食を作っておこうか?」
「ありがとうございます、ユーリは夢中になるとあんな感じです」
「やれやれ、私は勘違いしていたみたい」
そこにユーリがやってくる
「ギムリさん、ありがとうございます」
ユーリはギムリの作った夜食を食べながらレミリアと話をする
「この当たり、うまくいかないんだ、魔法の記述方法が間違っているのかな?」
「記述は合っていると思う、ただ、これは古代語で書かないと発動しない可能性が」
「古代語?、そうか、よしやってみる」
ギムリは呆れたように言う
「あの子、何かに取り憑かれているようね」
「ユーリのそこが良いところなの、私としてはちょっと寂しいけど」
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