第8話 武器

ユーリはガーランドと空を飛び、様々な飛行訓練を行っていた、その一方で父とも話をする、竜騎士についての基本を教えられる

「竜騎士は普通、槍を武器とする、これは竜騎士の相手が竜であるから、硬い鱗を突き破って戦うには槍が基本になる、剣で戦ったりする物もいるが、まあ、それはごく一部だな」

「父上、槍とは?」

「うむ、私の槍、クイジナートだ」

「重たいです」

「まあ、ユーリにはまだ無理かもしれない、子供用の槍がある、コレで練習したら良い」

しかし、その槍を持ったユーリは妙な違和感を持つ

「父上、これで皆を守れるのですか?」

「守る?」

「はい、自分には違和感が、その何というか、槍を自分で作ってみたいのです」

これにはクラウゼも呆れた

「槍を作りたいという竜騎士は、私も何人も指導してきたが初めてだ」

「父上?」

「良いだろう、腕の良いドワーフの知り合いがいる、明日はそこに行こう」


ユーリとクラウゼは、ユーリが自分で槍を作りたいという願いに向けて行動を起こす。翌日、二人は腕の良いドワーフのもとを訪れた。ドワーフは職人技に優れ、武器の製作に長けた種族である


クラウゼは古くからの知り合いのドギーの工房を訪ねた


「久しぶりだな、ドギー」

「おお、クラウゼ、久しぶりだな、どうした槍の修理か?」

「いや、弟子にして欲しい人がいて」

「ほう、珍しいな、で何処にいる?」

ユーリが言います「僕です」

ドギーは驚きます

「おい、子供じゃないか?」

「しかも私の息子だ」

「いくらなんでも子供の弟子というのは」

「お願いします、僕は自分で自分用の槍を作りたいのです」

「しかし、工作とか遊びとは違うぞ?」

「その何ていうか、まだ、誰も見たことの無いような、上手くは言えないですが、新しい槍を作りたいのです」

「変わった話だな」

ドギーはしばらく考えた後、承諾します

「まあ、私も初めて槍を作った時はおまえさんと似たような歳だったしな」

「ありがとうございます」

「ただ、私は厳しいぞ?」

「かまいません」


ドギーはユーリに基本的な鍛錬や技術を教えた。

ユーリもドギーの話や槍の制作風景を熱心に見る


ドギーは槍や剣を作る時にまるで魂を込めるかのごとく

ハンマーで鍛え上げる


ユーリはそれを見てこう思った

「魂を叩き込める?」


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