魔女と「 」 後篇
Ⅴ 老人
彼のぬくもりが消え去る前に、魔女はその最期の吐息を飲み干す。塩の味がした。
「……私をおいていくなんて、ほんと生意気なんだから」
その呟きは誰の耳に入ることなく、空気に溶けて消えた。
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