第165話 MITで研究の時間だァァァ!!! そして、意外な人たちと再会。いや、初見!?
「どうも、坂本さん! はじめまして! わたくし、MIT・VRゲーム研究室の室長、グラハム・ベルトです」
「はじめまして。坂本です。今日はよろしく」
リムジンでボストンの街中を走り、MITに到着した後。
いろいろと手続きをして、『こちらです』っと、ビリーさんの案内で向かったのは。
MIT・VRゲーム研究室……読んで字のごとく、VRゲーム技術を研究する研究室だ。
流石アメリカ。日本の研究室と違って、デカい。
空間もデカけりゃ、ソファーもデカい。お茶請けのお菓子も、旨い!
金があるんだなァ。ええ。
「しかし、ファンタジア・エルドーンのプロデューサーで、味覚共有・システム、バリア・システムの開発者である坂本さんに会えるとは思っていなかった! その、サインしてもらえませんか? 握手も! よければ、写真も!」
「いいですよ」
「ありがとうございます! うおおお!!!」
いや、すっごい喜んでくれてるな。
ビリーさんもそうだったが、ここまで喜んでくれるとうれしいね! ええ!
「グラハム室長。うれしいのはわかりますが、みんなの紹介を」
「っは! ああ! そうでしたな! では紹介しましょう!」
「坂本さん! まず、この二人が三国幸太郎氏に許可を得て、ファンタジア・エルドーンのVRゲーム技術を研究していた! 学生たちです!」
そう、ビリーさんに言われたグラハムさんは、咳ばらいをし。
研究室にいる二人を、俺に紹介した。って、え、学生!?
学生が研究で、技術的発見をしたんですか!?
え!?
「そうなんですよ! 彼らは我が研究室でも、かなり優秀でねぇ!!」
へー! そうなのですか! それは素晴らしい!!
坂本翔平です。どうぞ、よろしく!(握手)
「は、はい! 会えて光栄です! 坂本プロデューサー! わたくし、ルデオ・ルーブマンと申します。MITの学生です! うわ! 握手! わあああ!!!」
ああ、握手をするとめっちゃ喜んでくれるな! ルデオ・ルーブマン君!
うん! 大柄な体で、イケメンな白人の青年だが! とってもキラキラした目で、俺を見てくれるな!
なんだか、俺も嬉しいよ! って、待て?
ルデオ・ルーブマン? ん?
「ひょっとして、うちのゲーム。ファンタジア・エルドーンの、プレイヤーの方? パブリック・ムーブの?」
上位プレイヤーの一人にして、結構課金してくれてるお客様の?
「はい! そうです!」
「!? えええ!!!」
そうなんですか!?
それは、もう、ありがとうございます~~~!!!(頭下げー)
いや、まさかお客様が、研究者で、新技術の発見者とは。
世間は狭いですな~。へへへ。
「そうなんですよ! ルデオ君はかなりのファンエル・ファンで! こちらの彼も、ユーザーですよ! PKですけど!」
「え、そうなんですか?!」
おいおい、学生で、研究者で、ユーザー多すぎだろ!?
そう思って、お名前を聞くと。
「
「!? え!?」
!!! 人食いの傀だァァあ!!!
うん! 上位PKであり、ルデオと同じく! ウイニング・ショーで稼いで、課金してくれてる!
お客様だァァあ!!!
え、マジ!?
このアメリカのMITの研究室!
ファンタジア・エルドーンの研究をしてる研究室で、上位・プレイヤーと、上位PKが、揃ってるってこと!?
いやいや、どんな確率だよ!!
しかも、凄い発見もしてるって!
やっべぇな! おい!!
っと、戦慄していたら!!
「っで、こちらがワシントン州・州知事の、オコンネル・ナナシーさんと、ワシントン州・ジョンドウ村の、村長! ジョン・ドウさんです!」
「はーい! オコンネル知事デース! VR技術開発者にして、ファンタジア・エルドーンを復活させた敏腕プロデューサーであるあなたに会えて、光栄です!!」
「どうも。ジョンです。よろしくお願いします」
「え、あ、はい! どうも! 坂本です(知事? 村長?)」
更には、アメリカ北西地域の知事と、そこにある村長とも挨拶!
おいおい! なんか、凄いことになってるな!?
アメリカの知事に村長。そして、ゲームの技術!
何が始まるんです!?(大興奮)
「さて、それではソファーに座ってください。簡単にですが、研究成果の話をしましょう」
「まず、我々はファンタジア・エルドーンの『ウイニング・ショーの歌と音楽の演奏と、発信システム』を、研究しました」
ええ、そういう話でしたね。
俺も、幸太郎から聞いてます。
「ええ、それで研究をした結果……」
「なんと、植物、動物、魚類に、ウイニング・ショーの歌・音楽を聞かせることで! 農業・漁業・鉄鉱石などの産出UPや、酸性雨の減少・熱帯雨林の回復! 人体の回復など! 産業成果UPや、自然環境回復・人体回復効果が! 出たのです!!」
……え。え。え!?
マジで!? え、マジ!?
そんな凄い結果が出たんですか!? ウイニング・ショーのシステムで!?
ええ!?
「マジです! こちらがデータです!!」
は、拝見します!!
……(ぺらぺら)。
……(ぺらぺら)。
……!!! ペラペラペラ! ぺらァァあ!!!
ほ、本当だ!! 結果が出てる!!
俺の組んだシステムで、まさか! これほどのことが出来るなんて!
はァァあ~~~!!!(驚愕)
「これは、その、いや、驚いた」
実感がわかん。
っが、凄いことになってるのは、分かったぞ!! うん!!
「ええ、凄いことになりました。これを利用すれば、大きな経済効果を起こせるでしょう。しかし」
「これをこのままアメリカの会社に持ち込んで行うのは無理でしょう。今まで実績のない、日米の学生の研究成果というにもありますが、ほとんどの企業はデータでは動かない」
「それに、そもそもを言えば、このシステムはファンタジア・エルドーンを開発した、三国ファンタジアさんの物だ。これを使う権利は、三国ファンタジアさん。つまり、三国幸太郎さんと、坂本翔平さん。あなたにある。そう考えたのです」
なるほど。では、この話し合いは、俺と幸太郎に報告し。
どう利用するかの話ってことでしたか。
「そういうことです。そして、そのために! 私たちは、勝手ながら! オコンネル知事と、ジョンドウ村のジョン・ドウ村長を仲間にしたのです」
ええ。分かりますよ。
もし、俺らが日本でこの発見を利用したとしても、日本では実行できない可能性が高い。
なんせ、農業、漁業、畜産業、林業、鉄鋼業、医療、発電・エネルギー業に関係しているからな。この発見。
これを、三国ファンタジアだけで実現するのは、無理だ。
我が社には、各業界への伝手やコネが少ない。
金と時間を使えば、何とかなるだろうが、それをするならゲームを作った方がいいと、俺も幸太郎も考えるだろう。
俺らはゲーム会社だからね。
ゲーム開発優先ですわ。うん。
っま、そういう訳で。
このシステムの応用は、俺らが持ってても、実現が難しいのである。
だから、グラハム研究室長は、アメリカで社会実験をできる場所を整えてくれたのだ。
ああ、アメリカでも、企業は見向きもしないだろう。
学生の発見に金を出してくれるのは、チャレンジ精神旺盛か、追い込まれてるベンチャー企業位だ。
それでは、資金が足りず。結局、システムの応用は、実現しない。
だからこそ、土地はアメリカを使い! システムの応用を実現する、社会実験をする!
そのための金は、俺ら! 三国ファンタジア! もしくは、俺個人で用意する!
それが、一番ベスト・パターンと言えるだろう!
これを見越して、サクっと知事と村長に強力を要請できるほど、グラハム研究室長は、パワーあるんだな。
有能だぜ。ヒューーー!!!
「そうですか。では、協力しましょう」
「! いいのですか!」
「ええ、この我が社のシステムの応用で、成果が出れば。ファンタジア・エルドーンの宣伝になる。そうなれば、うちにもメリットは多いでしょうから」
「おお! ありがとうございます!!」
「「「よろしくお願いします! 坂本さん!! イエーーー!!!」」」
ええ、頑張っていきましょう!!!
っという風に!
俺たちの計画は、動きだしたのであった!!!
*尚、幸太郎にも電話で伝え。GOサインを受け取った模様!
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